今回は「スタディサプリを用いたMARCH数学の勉強法」についてみていきたいと思います。
スタディサプリの数学講座には,講座の取り方を説明してくれた講座や中学範囲を総復習できる講座,またはある程度のまとまりごとにそれまでの内容を復習できるチェックテストもありますから,ゼロからスタートする場合も心配ありません↓↓
公式サイト
しっかりと基礎から積み重ねて,苦手意識を払拭しましょう!
高1・高2講座
高1講座にのみ表示される「中学総復習 数学」のような講座もありますが,基本,高1と高2講座は共通です。
ゆえに講座数としては全部で以下の5つとなります↓↓
- 中学総復習数学(全10講義)
- 高1高2ベーシックレベル数学IA(全22講義)
- 高1高2ベーシックレベル数学IIB(全26講義)
- 高1高2スタンダードレベル数学IAIIB(全50講義)
- 高1高2ハイレベル数学IAIIB(全48講義)
- 高1高2トップレベル数学IAIIB(全48講義)
担当講師としては,最後の講義のみが堺義明先生で,それ以外はすべて山内惠介先生が担当します。
中学総復習 数学
中学総復習数学のテキストは208ページ。
わずか10講義で中学数学が学べるのであれば,「中学校での勉強は一体何だったんだ」とるでしょうが,本講座ではあくまで高校数学に繋がる単元のみを念入りに行うのが特徴です。
ゆえに,中学数学は学んだ記憶があるけれど,平方根や文字の扱い,そして絶対値といったものに苦手意識のある方や,数学から離れてだいぶ久しい方などはこの講座から始めましょう。
ベーシックレベル数学IA・IIB
ベーシックレベル数学は,高校範囲を1から学び直したい方向けの講座。
中学からの知識が前提ですが,ちょくちょくそういった知識も振り返って紹介してくれるところがいいですね。
高1・高2生が学校の授業を先取り学習する際にも向いており,学校の授業レベルの講座と理解しておきましょう。
高校の授業内容をほとんど覚えていない方であれば,いざ本格的に数学を始めるにあたって最初に取るべき講座です。
なお,この講座はIAとIIBが別々の講座になっていますが,元は他の講座と同様一つの講座でした。
テキストは膨大な量で,IAが491ページでIIBが581ページとなっているので,合わせるとなんと1000ページを超えてきます!
スタンダードレベル数学IAIIB
授業で習った知識を振り返りつつも,メインは問題演習を積みたい人向けの講座です。
とにかく手を動かして問題を解き,できる問題もより早く解けるようにしましょう。
とはいえ,この講座は予習が不要で,例題を講師が解く様子を観て学び,類題を自力で解いてみる流れです。
数学IAが21講義,IIBは29講義が用意され,テキストのページ数は全804ページになっています。
ちなみに次に紹介するハイレベル数学と連携が取れていて,「この単元はもう少し上の問題も解けそうだ」と感じた場合,ハイレベルのどの問題が解けそうかのガイドが付いているのも魅力です↓↓
ハイレベル数学IAIIB
ベーシックやスタンダードレベル数学で習った知識の活用方法が学べる講座です。
基礎知識を複数組み合わせた問題,つまり応用問題を扱います。
基礎事項の確認はほぼないので,教科書レベルの問題を解けるようになってからやってください。
もちろん単元によって得意不得意があるでしょうから,場合によってはスタンダードレベルの方で学んでから戻ってくるのもOK。
講義はIA17講義とIIB31講義が一緒になっています。
予習は必要,テキストは870ページです。
トップレベル数学IAIIB
典型的な標準問題はハイレベル数学で解いた後は,トップレベル数学で難問への対処法を学びましょう。
ユニークなのは,1講義に扱う問題がわずかに1問だというところ。
1問を通して多くを学べるのはまさに難問ゆえです。
数学的な視野というのは,長い時間をかけて難問を解くことでのみ養成されます。
テキストは全360ページ。
高3講座
高校3年生向けの講座は,全部で3つの難易度です。
ベーシックレベル以外の,スタンダード・ハイレベル・トップレベルになります。
なお,数学IAIIBの講座以外に数学IIIの講座も存在し,MARCH志望で理系の方であればこちらも取る必要があるでしょう↓↓
- 高3スタンダードレベル数学IAIIB<単元別学習編>(全40講義)
- 高3スタンダードレベル数学IAIIB<総合問題編>(全8講義)
- 高3スタンダードレベル数学III(全24講義)
- 高3ハイレベル数学IAIIB<単元別学習編>(全32講義)
- 高3ハイレベル数学IAIIB<総合問題編>(全16講義)
- 高3ハイレベル数学III(全24講義)
- 高3トップレベル数学IAIIB(全48講義)
- 高3トップレベル数学III(24講義)
担当講師は数学IIIが絡む講座とトップレベル数学IAIIBは堺先生が,残りの講座は山内先生が担当します。
スタンダードレベル数学IAIIB
高1・高2の講座と異なり,スタンダードレベルという名がついていますが,基本問題や典型問題を扱う講座です。
<単元別学習編>と<総合問題編>の2つからなります。
まずは40講義から成る前者を使って,基礎知識と入試レベルの問題の橋渡し的な問題を解きましょう。
<総合問題編>の方は入試問題に近いレベルで,完全に演習中心です。
テキストはまとめて606ページ。
問題数は3題あり,予習にかかる時間は1時間です。
基礎事項に不安がある方は,教科書なども参照して確認しましょう。
なお,<単元別学習編>には「理解度チェックテスト」の用意が別にあるので,6講義進めるごとにテスト1回分を解いてください↓↓
解く時間としては30分,合格点は8割が目安です。
スタンダードレベル数学III
数学IIIがまったく初めての方はこちらからどうぞ。
テキストは171ページで,問題を解きながら公式などを確認していくスタイルです。
ゆえに横に教科書や参考書を置きつつ,予習は少しする程度でも構いませんが,復習は必ず行うようにしてください。
ハイレベル数学IAIIB
スタンダードで扱った問題より難易度が高い問題を扱います。
こちらも<単元別学習編>と<総合問題編>に分かれていますが,この順番でどちらもやることに変わりありません。
いわゆる「定石」と呼ばれる解法を確認していきましょう!
レベルとしては,高1高2ハイレベル講座の続きにあたる認識でいてください。
この講座を終えると,いよいよ志望校対策講座に進みます。
テキストは580ページ。
こちらも1講義3問で60分の予習が必要です。
復習はノートを見直すだけというよりも,手を動かして解き直すことが推奨されています。
なお,授業で扱わない練習問題が毎回1問付属です。
ハイレベル数学III
スタディサプリのハイレベル数学IIIは193ページのテキストから成ります。
大体10~25分を予習に充てますが,その際はひらめく経験を積むために行っていることを忘れないようにしてください。
とはいえ時間は有限ですので,どうすればわからなくなってしまった段階で予習はストップして構いません。
ですが,復習はわかるまで行ってください。
トップレベル数学IAIIB+III
トップレベル数学はIAIIBもIIIも一緒にまとめて説明してしまいますが,高いレベルの応用力を身に付けたい人向けの講座になります。
1講義1問で発想力を鍛える問題を扱う方針は,高1高2講座のときと同じです。
特にIAIIBの方は高1高2のトップレベル講座を学んでから受講するようにしてください。
テキストは前者が357ページで,後者が206ページです。
どちらも予習が必須となります。
志望校対策講座
スタディサプリの数学の志望校対策講座は,意外と数が限られていて,以下の10講座です↓↓
- 北海道大学数学IAIIB対策講座
- 東北大学数学IAIIB対策講座
- 東京大学数学IAIIBIII対策講座
- 一橋大学数学IAIIB対策講座
- 名古屋大学数学IAIIB対策講座
- 京都大学数学IAIIBIII対策講座
- 大阪大学数学IAIIB対策講座
- 九州大学数学IAIIB対策講座
- 難関国公立大数学III対策講座
- 南山大学数学対策講座
MARCHの受験生は南山大学の対策講座を取ることになるでしょうか。
適宜,スタディサプリ特別講習の冬期講習なども取りたいところですが,逆に考えれば,これまでの通常講座をすべてこなしていれば,あとは過去問演習でも対応できるとも言えます。
MARCHの数学攻略に必要な時間数
スタディサプリの数学講座の取り方はステップアップ方式が推奨されています。
例えば高1高2講座を例に取ると,ベーシック講座を取り終えたら,次はスタンダード講座に進み,さらにその次にハイレベル講座に進むといった具合に,学校の授業レベルから始めて,だんだんと難しい問題へと移っていきます。
理系志望の受験生がゼロからスタートすると仮定して,MARCHに合格するために必要な時間数を導き出すと,
中学総復習(10講義)→高1高2ベーシック(48講義)→高1高2スタンダード(50講義)→高1高2ハイレベル(48講義)→高3スタンダード(48+24講義)→高3ハイレベル(48+24講義)→南山大学数学対策講座(5講義)
の全305講義が必要となります。
大体1講義が1時間程度ですから,1日1つで約1年。
1日2講義受講しても半年が必要です。
とはいえ,これは数学IIIを受験で使う理系志望の方で,かつ中学の数学の知識さえ危うい方の学習スケジュールですので,当然といえば当然なのかもしれません。
数学がIAIIBまでしかいらず,高校受験も経験していて中学数学くらいはできる方であれば246時間が目安です(中学総復習と数学III関連の講座を除いたもの)。
1日2講義視聴して4ヶ月程度ですから,なかなかに現実的な数字になります。
もちろん高1高2の段階から始めておけば,高3になって焦ることはありません。
まとめ
いかがでしたか。
スタディサプリの数学科の指導方針は,しっかりとした基礎という土台がなければ,応用という家を立てることはできないということでしょう。
高校の授業を真面目に聞いていない時期がある方だと,受験生になっていざ数学の勉強を始めようと思っても途方に暮れてしまうものです。
いざやる気はあっても,高校の授業で扱う問題はすべてが入試問題。
ベクトルが何かすら知らないのに,授業では過去問を使った総合問題の解説ばかり。
落ちこぼれてしまうと高3の授業というものはまったく意味をなさないのだと実感するでしょう。
ですがそういうときでもスタディサプリがあれば,自分のレベルまで下げた段階から勉強を始めることができます。
一つ一つステップアップして積み重ねて学習していくことで,講義を受ける前にはわからなかったことが一つでもできるようになったら良しと考えつつ,復習はしっかり行って,習ったことは貪欲にすべて吸収し,最終的に誰かに説明できるくらいにまで理解したいですね!
数学は英語や国語以上に時間がかかりうる科目です。
ただし,やることは明確ですし,難易度の差はあるにせよ,同じ単元を違う講座で繰り返すこともあるわけで,知識の定着もしやすいのは事実としてあります。
なるべく早い段階から手を付ければ,確実に得意科目にできるのも魅力でしょう。
是非,スタディサプリで高校数学を頑張ってみてください↓↓
スタサプ1本でMARCH合格も,絵空事ではありません。