リビング学習とは,文字通り「リビングで学習すること」を指しますが,今回はそうすることのメリットとおすすめのグッズについて紹介します。
一人で勉強をするのに慣れている方であれば,「わざわざ場所を変えなくても自室でやればいいのではないか」と思うかもしれませんが,多くの方は自室だとついつい怠けてしまうもので,たまにカフェや図書館で勉強したときに,いつも以上に勉強が捗った経験はあるのではないでしょうか。
リビングに移動することは,そういった施設に勉強しに行くようなものだと考えることもできます。
「今日もついつい怠けてしまった」と言う方は,最も簡単に実行できる「リビング学習」の方,まずは検討してみてください。
リビング学習とは
まずは「リビング学習」とは何かですが,ここでは「自宅において第三者による監視の目がある場所に移動して勉強すること」を指すものとします。
たとえ自室であっても,弟と2人部屋であるような場合であれば「リビング学習」になりえますし,もし今,家に自分しかいない状態でリビングに移動したとしても,これはリビング学習にはならないでしょう。
そのようなときはむしろ自習室に出かけてしまう方が,広い意味でのリビング学習になるかと思いますが,今回の記事では「自宅」に限って説明していくことにします。
さて,みなさんが普段どれだけ素晴らしい先生に教わっていたとしても,その授業内容を復習したり,より理解を深めるために問題集を別に解かなければならないことに,誰もが気づいていることでしょう。
しかしこの際は「どうしても一人で勉強しないといけない」わけで,これがとても大変なので,多くの生徒は困っているわけです。
ちょっとやってみたけれどすぐに眠ってしまったり,始めるとすぐにスマホが鳴って中断したまま勉強に戻ってこれなかったり,ちょっと難しい問題で立ち止まり,全然勉強が捗らないなんてことは日常茶飯事かもしれません。
そこで,その反省を生かし,
- すぐに眠れないような環境を作る
- スマホが鳴っても中断しない
- わからない問題があっても現実逃避しない
ように知恵を絞ったからこそ,「リビング学習」のような言葉が生まれ,多くの人に注目されてきたのではないでしょうか。
ところで,自習室などと比べると,他人が集まるリビングという場所は,より騒がしい印象があります。
例えば,家族の誰かがスポーツ番組やドラマを観ている場合もあるでしょうし,料理をしていれば匂いもしてきますから,心穏やかとはならず勉強に向かないと思うかもしれません。
ですが,全くもって静かでストレスフリーな環境で自分がリラックスして勉強できるのが良い結果につながるかと言えば,そうではないと考えられています。
極端な例にはなりますが,何も音のしない無音の部屋に閉じ込められてしまうと,数日も経たずに精神に不調をきたしてしまうのは有名な話です。
というわけで,自習する場所には「適度な緊張感」があるのが鉄則となります。
もちろん,テレビ番組の音が聞こえてきたり,美味しそうな匂いでお腹がグーグー鳴るようなリビングであれば,それは害でしかありません。
テレビは音を絞るかヘッドホンにしてもらい,夕飯などは食べた状態か,または「夕飯まで頑張ろう」と思えるような,ある程度次週が進んだときから作り始めてもらうようにするなどと家族の協力も仰いでください。
また,後述する「おすすめグッズ」を使えば,簡単に自分の集中力を高めることもできますので,自分に合った適度な緊張感を探し出すようにしましょう。
リビング学習のメリット
リビング学習のメリットには,どのようなものが挙げられるでしょうか。
ネット上に挙がっている記事では,「子どもと親の信頼関係が深まる」程度のことしか書いていないので,あくまで小さい子ども限定の学習法のように思えてきますが,塾に来ている中高生に実践させた感想としては,
- だらけずに済み,寝落ちやスマホに逃げてしまう状況が回避できた
- 親の目が気になるので,1人でやるときより集中力が増した
という2つのメリットについて触れたものが多かったです。
まず,1つ目について,例えばリビングに誰かが居れば,眠ってしまったときに起こしてくれたり,ベッドもないので,横になってそのまま深く寝入ってしまうことを防げますし,気分転換でスマホをいじり始めて,キリがなくなって止められなくなるような状況にも陥らずに済みます。
そして,第3者の目があることで,難しい問題であって逃げたくなっても,「見られているから頑張ろう」といった具合に集中できるようです。
自習室であれば「周りが頑張っているから」という意識付けになるでしょうから,理由はどうであっても同じ結果になる(集中力が高まる)のは面白いところだと思います。
とはいえ,他人であっても自宅にいるのは家族ですから,ちょっとTVの音量が気になるときには「もう少し音量下げてくれたら助かる」などと言いやすいでしょうし,テーブルに勉強用具を広げて,消しゴムのカスやら計算用紙をほったらかしにしても,自習室やカフェなどと違って,周りの反感を買うことはありません。
この点については,リビング学習の方が優れているところでしょうね。
とはいえ,消しゴムのカスを出さないようにボールペンで勉強する配慮だったり,勉強終わりに消しカスを集めて捨てるという行為は,その日のリセットに繋がりますし,達成感や満足感を得るためにも必要なことだと思います。
次章では,リビング学習をより捗らせるためのおすすめグッズについてまとめていきましょう!
リビング学習時のおすすめグッズ
リビング学習に,おすすめのグッズですが,
- ゴミ捨てに役立つもの
- 集中力を高めるもの
の2つのタイプに分けられます。
ゴミ捨てに役立つ
消しカスが散らばらないようにするために,まずは「デスクマット」がおすすめです。
とはいえ,よくある平坦のものではなく,簡易的に3辺が壁のように立ち上がった形にできるので,手で払った消しカスが止まります。
わが家に完備しているのは上の2種類なのですが,普段は丸めるか,チェーンで机の横に吊るしておき,始める際にパチパチとボタンを合わせて準備完了です↓↓
柔らかい材質でできているものの,あくまで「デスクマット」なわけですから,ソフト下敷きのような感じで使えて机を傷めずに済みます。
なお,下敷きが不要で,ただ単に消しゴムのカスを集めて捨てるだけであれば,テーブル用のミニほうき(テーブルホーキなど)もおすすめです。
塾ではそういったものを本棚に備え付けているので,生徒が自発的にきれいにして帰って行くことになります。
ですが,自宅で使うのであれば「電池式のクリーナー」の方がおすすめです。
ちょっと音がするので塾では使えないのですが,自宅であれば話は別。
実際に家でも使っていますが,使い勝手は良好です↓↓
パカっと開けてゴミ捨ても簡単にできますし,吸い込む力がほどよいので,キーボードの掃除などにも活躍します。
操作はスイッチのオンオフだけで,心地よく消しカスを吸い込んでくれます↓↓
特にリビングだと,パンくず除去にも最適!
ソニック社のものが評判も良くておすすめです↓↓
集中力を高める
2つ目のおすすめグッズとしては,集中力を高めるためのものです。
自分の視線を,机上に誘導するために簡易ブースが作れるものであれば,簡易自習室のようなものがすぐに作成できます↓↓
オフィスであれば,他人から話しかけられることも考えて,隣の席の人との間に衝立のようなものを立てるだけですが,勉強用のブースであれば,コの字型に展開することができ,より集中しやすい環境を作ってくれるように思います。
先ほど紹介した,デスクマットと組み合わせると万全ですね↓↓
自分側からすればテレビ画面が消えますし,家族側からすると頭は見えるので,寝ていたらわかるという具合にうまくできています。
使い終わったら,机に小さくして立てかけておけばOKです↓↓
是非,ほどよい緊張感のある自習環境を作ってみてください。
子ども用だと思いきや,大人でも十分使えますよ。
まとめ
リビング学習に慣れた受験生であれば,学校のない夏休みであれば,自室で毎日14時間ほど勉強することが可能になります。
そんな状態にまで達すると,「自習室に行く時間がもったいない」と思うはずです。
自宅がそのような理想環境に感じられたら,志望校合格に向けての準備が整ったように感じます。
現にそういった発言をした受験生であれば,その後,模試でも良い判定を連発するようになり,第一志望より高い学部に合格し,「なんか受かっちゃいました」と少し照れ気味に合格報告に来てくれるものです。
高校生の頃にちゃんと自習できるようになっておけば,社会人になってからも役立つでしょう。
まとまった時間が取れず,隙間時間の利用が多くなればなるほど,全く人目のないところで勉強することは考えられないわけですから,適度な緊張感の中で自習することに慣れておきたいものです。
中学から高校にかけて身に付けた勉強スタイルというものを,多くの人は大人になってからも繰り返します。
せっかく受験勉強を頑張るわけですから,MARCHの合格だけで終わらせるのではなく(それでも嬉しいですが),さらにその先の夢の実現にも役立つよう,自分なりの自習スタイルまで身に付けるようにしてみてください!