今回は,「国内旅行業務取扱管理者試験に独学で合格するための勉強法」について,私自身の受験経験をもとにまとめます。
国内旅行業務取扱管理者試験は,総合旅行業務取扱管理者試験より取り組みやすい資格として紹介されることが多い一方で,出題範囲は決して狭くありません。
特に,旅行業法や約款,国内旅行実務をバランス良く仕上げる必要があるため,何となく参考書を読むだけでは得点が安定しにくい試験です。
そこで当記事では,申し込みの流れを確認したうえで,教材の選び方,独学の進め方,CBT試験本番で意識したことまで順番に整理していきます。
国内旅行業務取扱管理者試験は早めの申し込みが大事

意外と盲点になるのは申し込みです。
受験料に加えて教材費もかかるため,申し込みの段階である程度の覚悟が必要になります。
人は慎重になると決定を後回しにしがちで,その結果,締切日が過ぎてしまうことも少なくありません。
試験の重要ポイント(例)
- 試験申し込み期間:6月上旬~7月上旬(例:6月5日11時~7月4日)
- 試験受験期間:9月中(例:9月5日~27日)
- 受験料:6,460円(非課税)+システム利用料
とにかく早めに申し込みを済ませ,覚悟を決めて勉強に励むことが重要です。
受験日には幅がありますが,勉強時間を確保するためには遅い日程を選ぶに越したことはないでしょう。
私の場合,家から徒歩15分くらいのテストセンターを選ぶことができ,試験時間も細かく指定できました。
ただし,総合旅行業務取扱管理者試験も続けて受ける場合は,国内試験の日程を後ろにすると,総合の対策期間が短くなる点には注意が必要です。
英語や海外観光資源が苦手な方は,国内対策と並行して早めに準備を始めておくと安心です。
教材選びと3科目の特徴
初めて試験を受ける場合,試験時間は120分で以下の3科目を解くことになります↓
- 旅行業法及びこれに基づく命令
- 旅行業約款,運送約款及び宿泊約款
- 国内旅行実務
目安として1科目40分で解きますが,実際は結構な時間が余ることになり,自由に余った時間を特定の科目に充てることが可能です。
これはつまり,共通テストのように時間切れで実力が発揮できないことが起こり得ないことを意味します。
知識がなければ正解できませんし,逆に知っていれば確実に解ける状態ですので,合格最低点(各科目6割)プラス10点の成績を安定して残せるようになればOKです。
教材で最もポピュラーなのは参考書と問題集のセットで,おすすめはユーキャンのものとなります↓

ただし,ユーキャンはやや詳しすぎる感もあるので,ナツメ社のものを使っても構いません(参考書は解説文がメインの教科書的なもの,問題集は問題を解くことがメインのものを指します)。
とはいえ,前者のユーキャンのものをやり終えることができれば,後者で学ぶよりも合格可能性は高くなるでしょう。
さらに言えば,資金に余裕があるならユーキャンの通信教育で学ぶのが最強です↓
独学よりも費用はかかりますが,教材・添削・学習管理まで含めて学べるため,合格可能性を高めやすい選択肢です。
ただし,その場合は勉強期間としてしっかり4ヶ月ほど確保する必要があります。
料金についてまとめておくと以下のようになります(※調査時点の目安です)。
教材費用の目安
- ユーキャンの参考書+問題集:約5,940円
- ナツメ社のテキスト&問題集:約1,980円
- ユーキャンの通信教育:約51,000円
独学で合格するための基本ルート
何の教材を使うか決めたら,どのようなペースで学んでいくのかを考えなければなりません。
通信教育であれば学習ペースの指示も細かく書かれているので問題ないでしょうからここでは省略しますが,書籍を使って学ぶ場合は独学となり,完全に自分任せになります。
1日2時間の学習時間だと参考書は30ページくらい進むので,2週間で1周できる計算です。
参考書は総合試験用のものと併用できるようになっているものを購入する方も多いと思いますが,まずは国内試験に全力で挑むのが正解なので,不要な海外の範囲は飛ばしましょう。
参考書を読んだら問題集を解いてみますが,高確率で何も理解できていないことがわかって焦ると思います。
そのくらい,参考書を1回読む程度では合格可能性を高められないものです。
ですが,その後に問題集をやることで,参考書のどの部分に注目して読めば良かったのかがわかってきます。
問題集を解き終わり,参考書に戻ることで今度は理解度が格段に高まることが実感できるはずです。
そして再度問題集を解き,それでも間違えたものはその都度参考書に戻るなどして2周目を終え,仕上げに参考書を通読すれば合格できるだけの力が付きます。
ここで勉強の王道手順を整理しておきましょう↓
- 参考書を読む(1周目)
- 問題集を解く(1周目)
- 再度参考書を読む(2周目)
- 再度問題集を解く(2周目)
- 仕上げにもう1度参考書を読む(3周目)
- 上の4のところで間違えた問題だけ解き直す
6はおまけで付け足しておきましたが,ここまでやれれば万全です。
法令や約款における具体的な問題の解き方や,考え方のコツなどのテクニックについては,以下の「総合旅行業務取扱管理者試験の独学の仕方」の記事で詳しく解説しています↓
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CBT方式では,問題集で見た形式に近い出題に出会うこともあるため,問題集を繰り返し解く効果は大きいと感じました。
CBT本番から合格発表まで
私の受験日はあいにくの雨でしたが,テストセンターは事前予約制なので人数に余裕があり,ロッカーも完備されていて,急かされることもなくマイペースで受験することができました。
コンピュータ上のテスト(CBT)は初めてでしたが難しくなく,残り時間も画面で確認でき,他人の目も気にならないため,伸び伸びと受験することができるはずです。
試験が終わると「試験結果レポート」という1枚の紙を渡されました。
そこには,氏名や受験日などに交じってログインIDが書かれており,合格発表日にはそのIDが掲載されます。
ただし,実際にはマイページ上でも確認でき,再取得も可能だったため,過度に心配する必要はありません↓

ちなみに,マイページでは自分の得点がどのくらいだったのかも確認できます(すべて6割以上で合格となります)。
私は約款のところがギリギリでした。
CBTのデメリットは問題が手元に残らないところで,自己採点ができないわけですが,その分,結果の公表が早くなるので私的には大歓迎です。
試験結果の発表日は10月中旬(例:10月17日11時頃)となっていて,合格するとその数週間後に簡易書留が送られてきます。
郵便局の職員の方から手渡しされ,封筒を開けるとクリアファイルに挟まった合格証書を見つけることができました。
合格後に広がる次の選択肢

国内旅行業務取扱管理者試験は,独学でも十分合格を狙える資格です。
ただし,何となく参考書を眺めるだけでは不十分で,問題集を併用しながら理解を固めていく必要があります。
まずは受験日を早めに決め,参考書と問題集を往復する基本ルートを淡々とこなすことが合格への近道です。
また,この試験で学ぶ内容は,旅行業界での実務だけでなく,総合旅行業務取扱管理者試験や,全国通訳案内士試験の一部対策にもつながります。
まずは国内試験を1つの到達点として仕上げ,その先の資格やキャリアにもつなげていきましょう。
通訳案内士試験の免除制度や勉強法については,メインサイトの以下の記事で詳しく解説しています↓
最後までお読みいただきありがとうございました。