今回は「スタディサプリの季節演習講座」についてまとめてみることにしました。
各講座の紹介や使い方について言及することはもちろん,過去に存在した特別講習というサービスも話に出しながら,季節演習講座の魅力に迫っていけたらと思います。
これから長期休暇に入られる方は,是非1度お読みいただけたら幸いです。
スタディサプリの季節演習講座とは
スタディサプリの季節演習講座ですが,大きく分けて5種類があります↓
- 夏期の演習講座
- 夏期の短期集中講座
- 秋期の演習講座
- 冬期の演習講座
- 本番直前期の直前ファイナルチェック講座
夏期演習講座と秋期演習講座は2026年3月31日に掲載が終了することに注意してください。
これらは大学受験生が予備校の講習期間中に学ぶものと同内容で,通年講座で学んだ知識が前提となっているため,動画内で「通年動画のどこそこの部分を学び直しておいて」といった指示があるくらいです。
通年講座を取っていることは必須ではありませんが,教え方が人によって異なるため,ただ知識があるだけでなく,講師が書いた参考書で学んでいるなどの特殊条件が必要になってきます。
なお,現在ある動画は過去に「スタディサプリLIVE」または「特別講習」という名で販売されていたサービスを移植したものとなっていて,当時は申し込むとスタサプ講師陣の卓上カレンダーがもらえたり,講師にチャットでメッセージを送れたりしたものです(詳しくは後述)。
当初は生放送であることをウリにしていて,今回の季節演習講座はその時の録画記録に過ぎませんが,かつて数万円したサービスが,今や月額数千円のベーシックコースで利用できるようになったことはお得だと思います↓
スタディサプリLIVE時代の料金例
- 1講座のみ=10780円
- 秋期講習受け放題=43780円
- 冬期講習受け放題=43780円
季節演習講座の使い方は次章で詳しく述べますが,夏には基礎固め,直前期には入試での得点力を上げるといった目標があるため,用途は限定的です。
特に,試験本番まで時間があまりない方で,進度的に後れを取ってしまっているような方は本講座の出番がないまま受験勉強を終えることも十分考えられるでしょう。
逆に,世の中の予備校の講習が終盤に差し掛かった時期からであっても講習内容を学べるため,遅れを取り戻すことができます。
スタディサプリを今まで利用したことがない方であっても,入会金は不要かつオンライン上からすぐに申し込めてしまうわけで,なんなら無料体験期間までついてくるわけです。
良い時代になりました↓
季節演習講座の使い方
前章で紹介した5つには含めませんでしたが,スタディサプリの季節演習講座には使い方の講座が用意されています。
動画はないので,実質パンフレットのようなものですが,それでも公式がこのように解説してくれているわけですから,一定レベル以上の説得力を伴っているわけです。
夏と秋と冬の3つの時期についてそれぞれ書かれているので,要点を以下にまとめておきましょう。
夏期
使用する時期は7~8月で,実践演習や苦手対策を主な目的とします。
英語は関正生先生の文法編がレベル別に2つと肘井学先生の長文編または総合的な英語講座(難関国公立大用と私大用)のものが3講座あります。
続いて数学は山内恵介先生のセンター数学(現行のIAIIB)が2種類です。
国語は小柴大輔先生によるスタンダード現代文が1つある他,よりレベルが高い内容は柳生好之先生が担当します。
後者は難関私大から早大現代文まで全4講座です。
古典(古文と漢文)に関しては岡本梨奈先生の各種講座(3つ)が利用できます。
特定の単元やテーマに絞って学習したい場合は,短期集中講座を受講してください。
ここでのメインは社会です↓
- 村山秀太郎先生の世界史速攻総まくり(欧米史,東部ユーラシア史,中東・アフリカ現代史,前近代)
- 伊藤賀一先生の日本史速攻総まくり(現代史,文化史,実践演習,年代暗記),政経・現社速攻総まくり,倫理速攻総まくり
- 鈴木達人先生の地理(テクニック徹底マスター)
秋期
続いて秋期演習講座ですが,9~11月に使用します。
とはいえ,秋以降は過去問に取り組む必要もあるため,季節演習講座の前に志望対策講座を利用することが推奨されていることにご注意ください。
秋期講習はあくまで演習量を増やすための補講として用いるべきで,一部大学においては対応する講座がないものも存在します(例えば,東京大学志望の方向けの英語や数学講座などは見当たりません)。
とはいえ,滑り止めで早慶を受けることもあるでしょうから,最難関私立大英語を取ることは十分考えられます。
ラインナップを教科別にまとめると以下の通りです↓
- 英語=国公立,難関国公立,私立,難関私立,最難関私立
- 国語=スタンダード,難関国公立(古文も含む),最難関国公立(古文も含む),難関私立(古文も含む),早大,漢文
- 数学=国公立,私立,難関私立,標準(数III),難関大(数III)
冬期・直前期
冬期演習講座と本番直前期の講座を使用する時期は12月以降です。
共通テスト対策は別にそれ用の講座があるので,これらは一般選抜に向けてのものとなります。
冬期講座は限られた時間の中で得点力を高める方法を学ぶためのもので,直前ファイナルチェック講座の方は知識や解き方を再確認し,記憶を呼び起こすための講座です。
前者のラインアップは秋期のときと似ていて,それに理科(物理・化学・生物)が加わった程度ですが,後者のラインナップは「現代文の読解法,古文の重要語句・文法・敬語,頻出テーマ(日本史・世界史・政治経済)」と,扱う範囲が限定的になります。
スタディサプリLIVEや特別講習の時の様子
最後に,季節演習講座の先駆けとなったスタディサプリLIVEと特別講習について述べておきます。
両者とも,名前こそ違えど内容は同じなので以降は「特別講習」と統一して呼ぶことにしますが,毎年講習期間が近づくと以下のようなページが登場してきたものです↓
冬期講習の時期ともなると,ここに共通テストまでの残り日数がカウントダウン表示されて,減っていく数字を見るたびに気分が引き締まりました。
基本は生放送ということで,巷の予備校の授業と同じように,時間になったらページにアクセスする必要があり,以下のようなスケジュール表が用意されていたものです↓
講習期間は学校が休みなわけで,朝から晩まで講座が詰まっているのは,まさに講習期間ならではと言えるでしょう。
講座概要は以下のようになり,時間になるまでテキストのDLや録画の視聴は出来ませんでした↓
授業の様子ですが,基本的には視聴するだけなものの,通年講座と異なり,雑談や板書を取る時間が残されており,ある程度の範囲を終えると講師の方から「質問タイム」を取ってもらえました。
視聴者はチャットに参加することができ,運が良ければ自分の質問に講師が直接答えてくれることもあったわけです↓
これは実際に私が受講したときのものですが,チャット内容を見ていると授業内容に対する純粋な質問以外に,同時に視聴している全国の受験生の感想も読むことができたので,モチベーションが上昇し,スタサプ生との連帯感が増したように感じました。
ちなみに,この質問タイムは当時の受講生の間で「絶賛タイム」と呼ばれており,トップ講師たちの驚くべき解法に感嘆のコメントが寄せられることもしばしばでした。
この後また画面が切り替わって教室が映し出されると,講師がいくつかの質問を取り上げて答える時間が始まったものです。
まとめ
以上,スタディサプリの季節演習講座の使い方を中心に,最後は過去にあった特別講習の様子も紹介しましたが,いかがだったでしょうか。
当時のチャットの盛況ぶりから判断するに,夏はそれほどではなかったものの,本番が近づいた冬期講習ともなれば多くのスタサプ生が受講していたように思います。
入試が近づくにつれ,より実戦的な内容が役立つようになりますし,自分のやる気を上げてくれる貴重な機会にもなったわけです。
スタディサプリで信頼できる講師に出会い,自分が頑張ることで彼らの頑張りに報いたいと思えるようになればしめたものでしょう。
いずれにせよ,今の形に落ち着くまでにも様々な紆余曲折を経ている季節演習講座なだけに,積極的に自身の受験勉強に役立てていただけたらと思います。
確かに,特別講習があった頃と比べると講師陣の人柄に触れられる時間は減ってしまったように思いますが,今はXやYouTubeで講師が発信していることも少なくありませんし,合格した暁には祝賀会に参加することもできます↓
長期休暇中に家で1人で勉強しているとどうしても内向的になってしまいがちですが,スタディサプリを使っていればそれほど気持ちが追い詰められることはないでしょう。
季節演習講座でも魅力的な講師からの励ましも見受けられますから,彼らの言葉に大いに背中を押してもらって,受験勉強を乗り越えてください!
最後までお読みいただきありがとうございました。