今回は「スタディサプリの季節演習講座」についてまとめてみることにしました。
各講座の紹介や使い方についての解説はもちろん,過去に存在した特別講習というサービスも例に挙げながら,季節演習講座の魅力に迫っていきたいと思います。
これから長期休暇に入られる方は,是非1度お読みいただけたら幸いです。
スタディサプリの季節演習講座とは
スタディサプリの季節演習講座ですが,大きく分けて5種類があります↓
- 夏期の演習講座
- 夏期の短期集中講座
- 秋期の演習講座
- 冬期の演習講座
- 本番直前期の直前ファイナルチェック講座
これらは大学受験生が講習期間中に視聴すべき内容で,通年講座で学んでいることが前提となっているため,動画内で「動画のどこそこの部分を学び直しておいて」といった指示があるくらいです。
もちろん,それに匹敵する知識があっても利用できますが,教え方が先生によって異なるため,ただ知識があるというだけでなく,先生のファンであるなどの特殊条件が必要になってきます。
実際,これらの動画は過去に「スタディサプリLIVE」または「特別講習」という名で販売されていたサービスを移植したものとなっていて,当時は申し込むとスタサプ講師陣の卓上カレンダーがもらえましたし,講師にチャットメッセージを送ることもできたわけです(詳しくは後述)。
まあ,当初は生放送であることを売りにしていたわけで,この季節演習講座はその時の復習用の録画に過ぎませんが,かつては数万円したサービスですし,それが今や月額数千円のベーシックコースで利用できるのはお得だと思います↓
スタディサプリLIVE時代の料金例
- 1講座のみ=10780円
- 秋期講習受け放題=43780円
- 冬期講習受け放題=43780円
季節演習講座の使い方は次章で詳しく述べますが,夏には基礎固め,直前期には入試での得点力を上げるなど目標が明確化されているため,用途は限定的です。
特に試験本番まで時間がない方で,進度的に後れを取ってしまっているような方は本講座の出番がないまま終わることも十分考えられるでしょう。
逆に,世の中の予備校の講習が終盤に差し掛かった時期からも講習内容を学べるため,遅れを取り戻すことができます。
スタディサプリを今まで利用したことがない方であっても,入会金は不要かつオンライン上からすぐに申し込めてしまうわけで,なんなら無料体験期間までついてくるわけです。
良い時代になりました↓
季節演習講座の使い方
興味深いことに,スタディサプリの季節演習講座には使い方の講座が用意されています。
動画はないので,実質パンフレットのようなものですが,それでも公式がこのように説明してくれているわけですから一定レベル以上の説得力を伴っているわけです。
夏と秋と冬の3つの時期についてそれぞれ書かれていたので要点をまとめてみましょう。
夏期
使用する時期は7~8月。
実践演習や苦手対策を主な目的とする講座で,数学や理科や社会の苦手単元の克服にも使うことができる。
実践力を身に着ける際に利用するのが各種演習講座で,英語は関正生先生の文法編がレベル別に2つと肘井学先生の長文編または総合的な英語講座(難関国立大用と私大用)のものが3講座あります。
続いて数学は山内恵介先生のセンター数学(IAIIB)と堺義明先生の総合講座が3種類です。
志望校のレベルや自分の実力に合わせてレベルを決めましょう。
国語は小柴大輔先生の現代文の他,よりレベルが高い内容は柳生好之先生が担当します。
前者は1講座ですが,後者は難関私大から早大まで4レベルです。
古典(古文と漢文)に関しては岡本梨奈先生の各種講座(3つ)が利用できます。
続いて特定の単元やテーマに絞って学習したい場合は,短期集中講座を受講してください。
数学は堺先生による数IIIの極限や微積分,複素数を扱った講座がありますが,ここでのメインは理社でしょう↓
- 中野喜允先生の物理基礎完成(力学,波動・熱力学,電磁気)
- 坂田薫先生の化学基礎完成(理論,無機,有機,高分子)
- 牧島央武先生の生物基礎完成(遺伝)とテーマ別対策(計算とグラフ)
- 村山秀太郎先生の世界史速攻総まくり(欧米史,東部ユーラシア史,中東・アフリカ現代史,前近代)
- 伊藤賀一先生の日本史速攻総まくり(現代史,文化史,実践演習,年代暗記),政経・現社速攻総まくり,倫理速攻総まくり
- 鈴木達人先生の地理(テクニック徹底マスター)
秋期
続いて秋期講習ですが,9~11月に使用します。
とはいえ,秋以降は過去問に取り組む必要もあるため,季節演習講座の前に志望対策講座を利用することが推奨されていることにご注意ください。
秋期講習はあくまで演習量を増やすための補講として用いるべきで,一部大学においては対応する講座がないものも存在します(例えば東京大学志望の方向けの英語や数学講座などは見当たりません)。
とはいえ,滑り止めで早慶を受けることもあるでしょうから,最難関私立大英語を取ることも可能です。
詳しい対応に関しては,スタサプの受け方講座を参考にしてください。
ラインナップを教科別にまとめると以下の通りです↓
- 英語=国公立,難関国公立,私立,難関私立,最難関私立
- 国語=スタンダード,難関国公立(古文含む),最難関国公立(古文含む),難関私立(古文含む),早大,漢文
- 数学=国公立,私立,難関私立,標準(数III),難関大(数III)
- 理科=トップハイ物理,トップハイ化学(有機)
冬期・直前期
使用時期は12月以降です。
共通テスト対策は別にそれ用の講座があるので,これらは一般選抜に向けてのものとなります。
冬期講座は限られた時間の中で得点力を高める方法を学ぶもので,直前ファイナルチェック講座は知識や解法を再確認し,呼び起こすための講座です。
前者のラインアップは秋期のときのものに似ていて,理科に生物が加わった程度ですが,後者のラインナップは「現代文の読解法,古文の重要語句・文法・敬語,頻出テーマ(日本史・世界史・政治経済)」と限定的なものとなります。
スタディサプリLIVEや特別講習の時の様子
最後は勉強に直接の関係はありませんが,季節演習講座の先駆けとなったスタディサプリLIVEと特別講習についてまとめてみます。
両者とも名前こそ違えど内容は同じなので以降は「特別講習」に統一して呼ぶことにしますが,毎年講習期間が近づくと以下のようなページが登場してきたものです↓
冬期講習の時期ともなると,ここに共通テストまでの残り日数がカウントダウン表示されて,減っていく数字を見るたびに気分が引き締まりました。
基本は生放送なので予備校の授業と同じように時間になったらページにアクセスする必要があり,以下のようなスケジュール表も用意されていたわけです↓
講習期間は学校が休みなわけで,朝から晩まで講座が詰まっているのはまさに講習期間ならではと言えるでしょう。
講座説明ですが,現在の季節演習講座にあるものよりかは詳しかった印象です↓
あとは授業は観るだけですが,ある程度の範囲が終えると講師の方から「質問タイム」を取ってもらえます。
視聴者はチャットに参加することができ,運が良ければ自分の質問に講師が直接答えてくれることもありました↓
これは実際に私が受講したときのものですが,チャット内容を見ていると授業内容に対する純粋な質問以外に,同時に視聴している全国の受験生の感想も読むことになったので,モチベーションが上昇したりスタサプ生との連帯感が増したように思いました。
ちなみにこの質問タイムですが,当時受講生の間で「絶賛タイム」とも呼ばれており,トップ講師たちの驚くべき解法に感嘆のコメントが寄せられることもしばしばでした(笑)
この後また画面が切り替わって教室が映し出されると,講師がいくつかの質問を取り上げて答える時間が始まりました。
まとめ
以上,スタディサプリの季節演習講座の使い方を中心に,最後は過去にあった前衛サービスの紹介もしてきましたがいかがだったでしょうか。
チャットの盛況ぶりから判断するに,夏はいまいちでも,本番が近づいた冬期講習ともなれば多くのスタサプ生が受講していたように思います。
入試が近づくにつてより実戦的な内容が役に立つようになりますし,自分のやる気を上げてくれる貴重な機会となるわけですからそれも当然でしょう。
スタディサプリで信頼できる講師に出会い,自分が頑張ることで彼らの頑張りに報いたいと思えるようになればしめたものです。
いずれにせよ,今の形に落ち着くまでにも様々な紆余曲折を経ている季節演習講座なだけに,積極的に自身の受験勉強に役立てていただけたらと思います。
確かに,特別講習があった頃と比べると講師陣の人柄に触れられる時間は減ってしまったように思いますが,今はXやYouTubeで講師が発信していることもありますし,合格した暁には祝賀会に参加することもできます↓
長期休暇中に家で1人で勉強しているとどうしても内向的になってしまいがちですが,スタディサプリの動画を使っていればそれほど気持ちが追い詰められることもないでしょう。
季節演習講座では魅力的な講師からの励ましも見られますから,彼らの言葉に大いに背中を押してもらい,受験勉強を頑張ってください!
最後までお読みいただきありがとうございました。