私は「スタディング」というオンライン教材を使ってFP2級について学びましたが,本教材以外に参考書など購入することなく,合格に必要な対策がすべてできてしまうところがわかりやすくて気に入りました。
実際,FP3級に関しても同社の教材を使って学んだことのある私ですが,合格最低点をはるかに超える結果を出すことができたこともあり,2級においても同じようにやっていけば問題ないと感じていたわけです。
とはいえ,本級の学科試験の合格率は30%程度と,決して高いものではありません。
加えて,スタディングの勉強のやり方についても,ただ一通りぼんやりと通しでやっただけでは不十分で,「しっかり覚えるぞ」という強い意志を持って,時間をかけるべきところは何回も繰り返してやるなどの工夫が必要です。
といったわけで,今回はそんなスタディングの「FP2級合格コースを使った勉強法」についてまとめていきたいと思います。
時間に余裕を持たせるためにも2週間で受かろうなどとは思わず,1~2ヶ月の時間は用意して,その中での短期集中で突破していきましょう!
スタディングのFP2級合格コースのコンテンツ
スタディングのFP2級合格コースですが,解説動画と練習問題から成る「基本講座」をベースに,「実技試験対策講座」や「スマート問題集」で理解を深め,その後「要点のまとめ」を読む他,実際の過去問からの出題をまとめた「セレクト過去問題集」,そして「模擬試験」を利用することになります。
ちなみに,上の画像に示されている右側の数字は講義数となっていて,全部で102個が確認できるのですが,すべてが同じペースで進むわけではないので,そこまで重要視しないようにしてください。
それこそ,模擬試験であれば解くだけで120分くらいかかってしまいますし,スマート問題集のように軽い内容のものであれば,1講義あたり20~30分で終えることができます。
なお,基本的には,これらの学習コンテンツを試験本番までに終えればよいだけの話なのですが,理解が曖昧なまま先に進んで復習をさぼったり,スタディングの出題形式でしか解けない,例えば答えを丸暗記するようなことをしてたりすると実力が付きません。
確かに,動画による解説は非常にわかりやすいです。
ですが,ただそれをぼーっと観ているだけでも,なんだか勉強をしっかりやったような気になってしまうわけで,問題集も,解説を読むことなしに機械的に回数を繰り返すだけでは,いつまで経っても確信を持って答えられるようにはならず,真の意味でFP講座を学び終えたことにはなりません。
そのため,各コンテンツの取り組み方については,やや厳しめに自己評価するようにしてください。
以下で,コンテンツごとの着地点について確認しておきます↓
ガイダンス
これは1つの動画をただ視聴すれば良いだけで軽い内容ですが,やる気が出ないときに観返してみるのもおすすめです。
なお,ガイダンスのタイトルは「時間をかけずにFP2級に合格する勉強法」という,なんとも視聴したくなるものとなっています(笑)
それ以外に,FPの魅力や試験の特徴についても語られる講義です。
基本講座
基本講座は講師が解説する動画を視聴することがメインとなりますが,学科試験のポイントのみをかいつまんで素早く解説するスタイルなので,深い理解に達するためにはテキストを読むまでしましょう。
Webテキストには,本番であまり出題されない内容も載っているようですが,ストーリーが繋がっていくので,時間がない場合を除いて読む価値は十分にあります。
スマート問題集
スマート問題集は動画のある講座と基本的にはセットで使ってください。
講義で聴いて曖昧だったところは,本問題集を使うことでよく理解できます。
なお,どうしてその答えになるのか説明できない問題が出てきた際には,解説をじっくり読んだり動画のテキストに戻ってみることが必要です。
それでもわからなければネットで検索してみると,なんとなくではあっても確実に理解が深まります。
何が本番で役に立つかわからないので,内容がよくわかっていないまま先に進むことがないようにしてください(とはいえ,初回は全体像を把握するためにも,一時保留にして先に進むのもよいです)。
要点まとめシート
基本動画にあるテキストよりも内容をコンパクトにし,必要な知識を暗記シートも使って確認していけるものが要点まとめシートですが,初心者がいきなり読み始めるにはかなり時間がかかる上,知っている部分も読むことになり効率的ではありません。
なので,模試まですべてやり終えてから最終確認で使うのが良いと思います。
ピンポイントで知識を深めたい場合であっても,使うのは要点シートではなく,基礎動画のWEBテキストやAI検索を使うことの方が私の場合は多いです。
セレクト過去問題集
あらかたの知識を学び終えたら,セレクト過去問題集を使って本番レベルの問題に慣れましょう。
マルバツの2択だったスマート問題集に対して,こちらは4択問題で,かつ問題数も増えています。
確かに出題は分野別となっていて,本番(ランダムでの出題)よりは簡単なはずですが,さすがFP2級,問題は難しいです。
間違えたものや自信がない問題は解説をしっかり読むようにしてください。
ちなみに,個人的に最も価値ある学習コンテンツだと思うのは,このセレクト過去問題集です。
実技試験対策講座
基本講座は学科試験対策用でしたが,こちらは実技試験に特化したもので,使い方については基本講座と変わりません。
講師も同じで,頻出の問題や重要だとされるものを,資産設計提案業務の過去問を使って学んでいきます。
私はきんざいで受験するつもりなので,あまり本コンテンツは役立ちませんでしたが,この後学ぶ,実技用のセレクト過去問題集に関しては,FP協会用のもの以外にきんざい用のもの(個人資産相談業務のみ)がちゃんと1回分収録されていました。
とはいえ,きんざいの場合は物足りなさを感じるのは確かで,生保顧客資産相談業務で実技を受けられる方の場合,特化したコンテンツはありません。
模擬試験
スタディングのFP講座では,学科試験と実技試験の模試をそれぞれ1回分ずつ収録しています。
なお,問題数が足りない場合,FP協会などの公式HPから過去問(少なくとも昨年度の3回分)がダウンロードできるので,そちらをやるようにしてください。
試験ギリギリまで取っておくか,1ヶ月前くらいに解いて,その結果をその後の学習計画を立てる際に役立てるなどの使い方が可能です。
とはいえ,FP試験の性質上,途中で時間が足りなくなることはないので,知識を増やすことに集中すれば良く,その分合格に近づきます。
3級までは安い教材で勉強してもなんとかなりましたが,2級は生半可な勉強では不合格になってしまいますし,スタディングは価格もそこまでではありません↓
公式サイト
スタディングのFP2級合格コースにかかった時間
講座名 | 学習時間 |
ガイダンス | 30分 |
基本講座+スマート問題集 | 34時間 |
要点まとめ | 8時間 |
セレクト過去問題集 | 21時間 |
実技試験対策講座+セレクト問題集 | 5時間 |
模擬試験 | 4時間 |
私の場合,3級に合格してから2級を勉強し始めたというよりも,3級の勉強が早く終わってしまったので,2級の基本講座とスマート問題集も並行しながら学んでいました(3級の試験まで残り1ヶ月を切ったタイミングで3級に専念することにしました)。
3級と2級は学習内容がよく似ているので,同じ内容をもう1回視聴し直しているようなところ(例えば保険の制度のところなど)もありましたが,相続財産の話題における路線価や補正率の説明のように,2級から新たに加わるような知識も多く,学習範囲は確実に広がっています。
なお,目安とされている学習時間ですが,合格体験談やスタディングからのメールを読む限り,毎日2時間の学習時間が確保できれば2ヶ月,毎日1時間~1時間30分の勉強だと4ヶ月あれば無理なく一発合格が可能なようです。
ゆえに,万人向けには「120時間」が1つの目安になりそうだと言えますが,私のように,最初の数ヶ月は30分くらいしか勉強しておらず,直前期になって毎日4時間くらい多くの時間を一気に費やせるような場合には,より短時間での学習が可能になるように感じています。
ちなみに,上の学習時間の他に,実際はまとめのプリントを作って覚える時間が含まれるのですが,それでも「80時間」を大きく超えてしまうことはないでしょう。
余談ですが,ギリギリになってから焦ってやり始めるという私の勉強態度は,中学や高校時代の定期テスト前のときなどを思い返してみても,昔から変わっていないようです(夏休みの宿題なども,どうしても最後の方まで放置してしまう性格です)。
とはいえ,あまり勉強時間が長期間に及ぶと,集中力が最後まで持たないのは多くの方に共感していただけることだと思います。
スタディングは学習履歴も振り返ることができるので,反省する際にも有効です↓
最後の1ヶ月はほぼ毎日2時間以上は勉強し,直前の1~2週間は4時間近くになりました。
スタディングFP2級講座を使った私の勉強法
それではここまでに紹介した内容を整理するとともに,スタディングを使ったFP2級講座の勉強法について私なりのコツもまとめてみたいと思います。
まず,スタディング学習ですが,順番は以下のように学んでいくのが効率的です↓
- 基本講座とスマート問題集をセットで学んでいく
- セレクト過去問題集(学科試験対策)に挑戦する
- 実技試験対策講座を視聴する
- セレクト過去問題集(実技試験対策)に挑戦する
- 要点まとめを読む
- スマート問題集の2回目
- セレクト過去問題集の2回目
- 模擬試験を行う
ちなみに6に取り掛かる段階から,自分専用のノート作りを始めるのがコツです。
これは,間違えた問題があった際,何を理解している必要があったかをワードやメモ帳などにコピペしていくものですが,8まで終わった後で1回印刷して,3回目以降の復習はペンでさらに書き込んでいきます。
結果的に以下のようなものができあがり,この他,実技試験の過去問数回分(これには解答のポイントを書き込んでいます)とともに,試験会場に持っていきました↓
ページ数としては要点をまとめたノートが18ページ,実技試験の過去問はスタディングのものを含めて全4回分です。
行きの電車の中ではセレクト問題集の間違えた問題だけをやり直していましたが,会場ではノートを見直すようにしました。
数字が気になったらすぐに開いて確認できるのが強みで,ただ参考書をぱらぱら眺める場合と比べれば,勉強効率は雲泥の差です。
是非,スタディングの学習コンテンツを学ぶだけで満足せず,勉強ノートまで作るようにしてみてください!
スタディングFP2級合格コースにかかる料金
最後にスタディングの料金についてみておきましょう。
FP2級合格コースですが単品一括だと29700円です(2022年9月14日時点)。
ただし,時期によっては割引キャンペーン(数千円だったり何%かの割引がある)が実施されていることがあるので,是非,公式サイトの方で確認しておきましょう↓
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それに加えて,FP2級合格コースには「合格お祝い制度」というものがあり,合格して体験談などを書くことでAmazonギフト券をもらうことができます↓
合格お祝い制度の詳細
対象コース:FP3級&2級セットコース・FP2級合格コース
贈呈内容:Amazonギフト券3000円
条件:対象コースを購入後,受講期間中にFP2級検定に合格し,アンケートと体験談を記入する
これはFP3級合格コース単品には存在しなかった制度なので,FP2級がそれなりの試験だと見なされていることの現れでしょう。
さらには,スタディングのその他講座で学んだことがある方であれば,「スキルアップ割引」というお得な特別価格での申し込みも可能です。
例えば,以下の名前の付く講座をスタディングで学んだような方であれば,対象者になっているかもしれません(詳細なコース名を省いているものもあるので要確認です)↓
FP2級のスキルアップ割引対象コース
診断士・司法書士・行政書士・税理士・コンサルタント養成・技術士・弁理士・マン管・賃貸不動産経営管理士・簿記2級・ビジ法2級・ビジ著上級・知的財産2級・販売士2級・公務員・社労士・1級建築士
上のような制度を利用すれば,FP2級合格コースにかかる費用は実質,25000円程度に抑えることができます。
また,スタディングを利用できる期間は5月・9月・1月試験の3つに対応しているため,すぐ直後の試験を受けなければいけないわけでもありません。
ほぼ1年間は利用できると考えていてOKで,残り時間は十分にあります。
2ヶ月利用なら月額12500円,4ヶ月利用なら毎月6000~7000円の出費とみなすことができるわけで,それと引き換えに毎日お金の知識が学べるのであれば,それほど高いものには思えませんが,いかがでしょうか。
余談ですが,私はFP2級コースでの勉強中に,個人事業税が経費になることを知り,是正の請求をすることで納めた税金が戻ってくることになりました。
この他,保健の見直しなど,FP2級で得た知識はお金の形で役立ってくれることが多いです。
まとめ
以上,スタディングのFP2級合格コースの学習コンテンツの内容と,学び終えるまでに費やした時間に私なりの勉強方法,最後に料金について紹介してきました。
違う製作者の教材を複数組み合わせて使うとなると,それぞれの使い方のタイミングに気をかけたり,重複内容があったり,中古の場合は最新情報が反映されていないなどの時間ロスが発生したりしますが,スタディングであれば,そういった問題に頭を悩まさず,勉強だけに純粋に時間を使えます。
本講座は料金的にみてもそれほど高くなく,何より,試験に1回で不合格になってしまうと検定料を何度も支払うことになり,時間も無駄にかかることになるため,必要十分な学習コンテンツを備えたスタディングは検討に値する教材の1つであることは確かです。
上記画像に示したように,無料動画なども利用できるので,これからFP2級の合格を目指す方は,是非,試してみてください。