前回,スタディングを使ったFP3級の基礎固め方法をまとめましたが,今回はその後の学習スケジュールについてまとめていくことにしましょう。
基礎固めが終わるといよいよ実力養成期に入るということで,過去問や実技試験対策を行っていきます。
学生時代のテストのことを思い出して欲しいのですが,直前期の過ごし方を誤ってしまうとこれまでの努力が報われなくなってしまうもので,大きな伸びはこれからの行動にかかっていることを忘れずに頑張ることが重要です。
スタディングFP3級講座の実力養成期のスケジュール
実力養成期では,
- 基礎知識を見直して理解の抜けがないことを確認する
- 本番に受かるための実力を身に付ける
ことの2つが主な目的となります。
スタディングのFP3級講座では「セレクト過去問題集・実技試験対策講座・模擬試験」と呼ばれる教材が用意されていますが,セレクト過去問題集は学科試験対策用と実技試験対策用の2つが存在することに注意してください。
なので,教材は全部で4種類あると考えておくとわかりやすいでしょう。
なお,学科試験対策の勉強(前回の記事)で身に付けた知識を使って実技試験対策の問題を解くことになるので,実技試験対策に入る前に学科試験対策の過去問を解くようにします。
まとめると,実力養成期の学習スケジュールは,
- セレクト過去問題集(学科試験対策)
- 実技試験対策講座
- セレクト過去問題集(実技試験対策)
- 模擬試験
の順番で取り組むのが王道です。
次章から,それぞれの内容について詳しくみていきましょう!
FP3級講座のセレクト過去問題集
スタディングのセレクト過去問題集では,過去問を分析して出題頻度が高いテーマを集中的に練習することができます。
本番でもほぼ同内容の問題がかなりの数,確認できたので,すべて本番に出てくると思いながら臨みましょう!
学科試験対策用のものでは,上記画像にあるように,6つある科目ごとに別々に学んでいくのが特徴です。
前回,セレクト問題集をレビューしましたが,こちらは問題数が20問になっている他,11問目以降は,本番同様,3択問題になります↓
やり方ですが,スマート問題集のときと同様,練習モードを使って解説を1問ごとに確認するようにしてください。
不正解のものだけでなく,根拠が述べられなかった問題にもチェックを付け(画像左下),後で復習がしやすいようにしておきます(翌日以降は,前日にチェックを付けた問題を見直すことから始めるようにします)。
なお,セレクト過去問題集を学習する際には時間が余りがちなので,私は基本講座のテキストを最初から読むことによって残り時間を消費していました。
1日1時間の学習時間だとすると,45分で復習と問題演習が終わるので,残り15分をテキスト学習に割く感じです。
このとき,要点まとめシートを使うことも考えましたが,細かい部分が載っていないところや,説明文が少ないところが使いづらかったので,時期早々であると断念しました。
これは直前に使うのが良さそうです。
ペース的には,これまでと同様,毎日1時間の学習で1科目ずつ終了することができ,6つある科目の5つで合格点を取ることができました。
なお,一足先に実技試験のセレクト過去問題集について述べておくと,本番同様のボリューム(60分)のものが,資産設計と個人資産それぞれの2回分あります↓
少なく感じられますが,本番でそこまでのバリエーションが考えられない上,すべての問題を予想することが難しく,出題される見込みが低い問題を解くのは時間のロスに繋がってしまうわけです。
ならば,本番で高確率で解くことになる問題を完璧にしておく方が,合格可能性は高まるでしょう。
学科試験の問題ができれば,実技はそこまで難しくない。
と甘く考えていた私ですが,対策をしないのは危険で,事実,私が試験1週間前に解いてみると,学科試験はすべて7割以上取れていましたが,実技試験が60%ギリギリで焦りました。
ちなみに,これら2回分の問題にかかった時間ですが,解説・解答を読むことまで含めて3時間弱です。
FP3級講座の実技試験対策講座
スタディングのFP3級実技試験対策講座ですが,学科試験のものと異なる点がいくつかあります。
講師が高嶋先生に変わっていますし,テキストやスマート問題集は存在しません。
その代わりに,6つの問題が資料として渡されるので,それを解いてから講義を聴くようにしましょう。
講義動画では問題の解説が中心となるため,その前に問題を解いておく必要があり,全問解くためのまとまった時間を別に用意する必要はないものの,動画を一時停止して解くくらいのことは必要となります。
初回の講義こそ,「傾向と対策」というテーマなので動画はありませんが,残り6つについては,すべて講義動画がありました。
なお,問題の中には常識だけで解けてしまう問題もあり,最初にイメージしていたほどは難しい内容ではありません。
とはいえ,計算力や文章の読解力が求められる他,図表の読み取りにも慣れておくことが必要です。
高嶋先生は「しっかり」が口癖の真面目そうな方で,1日に2講義のペースで進めると4日で学び終えることができます。
ちなみに,この実技試験対策講座を復習する際(2回目以降に取り組む際)には,最初に問題を解くところまでは良いのですが,答えは動画のスライダーを動かして確認しなければならず,やや使い勝手が悪いと思いました。
次章では模擬試験についてまとめますが,実際のスケジュールはこの後,前章のセレクト過去問題集(実技)に移ります。
FP3級講座の模擬試験
スタディングのFP3級講座における最後の学習コンテンツは「模擬試験」です。
これは全部で以下の3つからなります↓
- 学科試験対策
- 模擬試験(資産設計提案業務)
- 模擬試験(個人資産相談業務)
1では60問を120分,2~3では20問を60分かけて解くことになりますが,基本的には模試モードで解くことになる他,本番までまだ1ヶ月以上ある場合には解かないままにしておきましょう。
もし問題を解きたければ,FP協会の公式HPなどにある過去問を解くようにしてください。
そちらは解答だけにはなりますが,実力を測ることは十分に可能ですし,何を誤解していたのかは調べればわかりますし,その作業が案外勉強になります。
私はFP2級の方の勉強もあったので,ひとまずそちらに移り,本番が近づいてから戻ってきました(ただし,それまでの間,FP3級講座にあるスマート問題集で要復習のチェックを付けた問題を解くくらいのことはしていました)。
模試モードは,前回の記事の実力診断テストの拡大版のようなもので,解き終わると総合結果レポートが表示され,スコアの他,総合判定が表示されるのが特徴です(ただし,私はこの機能は利用しませんでした)。
なお,この時期ともなると,これまで保留にしていた要点まとめシートが活躍します。
それを見てもわからないものについては,AI検索でテキストの該当部分を探し出すなどして,理解を深めていきましょう。
FP試験直前期のおすすめ勉強法
FP試験の直前期の過ごし方は非常に重要です。
これまでどれほど順調に頑張ってきたとしても,FP試験の本番でこれまでに培った知識を正確に用いることができなければ,ほとんど得点できないことになってしまいます。
要点まとめシートをぼんやり眺めていても,本当に覚えられているかどうかがわからず不安に思う方もいるでしょう。
問題を実際に解くことの重要さについては,誰もが理解しているはずです。
そこで,FP試験まで1~2週間前になったタイミングで総復習を行いますが,当記事で扱ったセレクト問題集と模擬試験を解き直し,理解が不十分だと思った内容に関しては,別のノートに書き写し,弱点部分だけまとめた冊子のような形にまとめておくようにしてください。
実際は,スタディングのページをワードなどにコピペするだけの作業で済みますが,試験当日においても,様々な知識を素早く確認するのに役立ちます。
私の直前期の過ごし方は,15~20時間をスタディングの勉強に費やし,上の画像で示したような冊子(全3枚で8000文字)を作り上げました。
ここに記載された内容の本番での的中率はかなりのもので,この冊子を作ったおかげで,本番の点数が2割くらい上がったように思います。
自己採点の結果は,学科試験が50/60,実技試験が90/100で,どちらも直前期までは6~7割しか正解できなかったことを考えると大きな伸びです。
もちろん,これまでに全範囲を学んできたからこその伸びになるのですが,これを可能にしたのは直前期の勉強であることに疑いはありません。
みなさんも,是非やってみてください!
学習時間のまとめ
以上,スタディングのFP3級合格コースの後半で行う学習内容をまとめてきました。
前半と合わせて学習スケジュールを見直してみると,
- 基本講座(スマート問題集含む)が30時間
- セレクト過去問題集(学科試験)が6時間
- 実技試験対策講座が4時間
- セレクト過去問題集(実技)が3時間
- 模試が7時間
の計50時間ほど勉強したことになります。
これに,時間が余った際に使うスマート問題集や基本講座のテキスト,さらには要点まとめシートや直前期のノート作りなどが加わるため,当サイトとしては,80時間程度あればFP3級の合格が可能になると結論付けておくことにしましょう。
スタディングのFP3級合格コースはオンライン教材で,出やすい部分だけをかいつまんでサッと学べてしまう特徴を持つため,合格点を取るだけなら,毎日1時間の勉強でも3ヶ月,2時間勉強ができるのであれば2ヶ月以内で対策が可能になります。
FP試験は3級に合格してからでないと2級の試験を受けられないため,1・5・9月という試験日程に合わせて,急ぐのかマイペースでいくのかを決めるようにしてください。
これからスタディングで学ぼうと考えている方は,これだけで十分合格できるので,頑張りましょう↓
最後までお読みいただきありがとうございました。