当記事では「FPの試験に申し込んでから合格証明書が届くまでの一連の過程」についてまとめています。
本番に向けて勉強することはもちろん大切ですが,どのような出来事があるかを知っておくことで,学習期間中のメンタルに良い影響を及ぼしてくれるものです。
具体的には申請するところから結果発表までの様子になり,国家資格であるファイナンシャル・プランニング技能検定に興味がある方は,是非お読みください!
FP試験の受検を申請する
FP試験の申し込みですが,2025年の9月以降,2級と3級はCBT(コンピューターを使った試験)のみとなっているため,基本的にはいつでも受検申請ができます(休止期間が設けられる場合があります)。
最短で3日後に試験を受けることができ,最長で3ヶ月後の試験月が試験日になりますが,結果発表の日は受検翌月の特定日にまとめて行われることに注意してください(カッコ内は2025年の12月試験の例です)↓
受検申請 | 受検月 | 合格発表 |
3ヶ月前の月初~試験3日前 (例:9/1~12/25) |
3日~3ヶ月後 (例:12/1~12/28) |
受検した翌月 (例:1/19) |
会場によって席が無くなってしまう可能性はありますが,試験日が固定されなくなったことにより,都合が良いタイミング受けられるようになったことは朗報と言えるでしょう。
試験日や会場の変更も授権日の3日前まで可能です。

なお,実技試験の内容はFP協会ときんざいで異なり(学科試験は共通)ますが,特別な理由がない限り,大差はないと考えて構いません。
受検料も同じで,以下のようになっています↓
3級 | 2級 | |
学科+実技 | 8000円 | 11700円 |
学科のみ | 4000円 | 5700円 |
実技のみ | 4000円 | 6000円 |
この他,クレジットやコンビニ払いするのに手数料がかかることに注意してください。
また,学科と実技の両方を受けるからといって割引になるようなことはありません。
試験会場は各地にあるテストセンターになりますが,受験者専用サイトに移動したら,マイページを作成して受検申請するだけです↓
FP試験当日の様子
FP試験当日の持ち物は,
- 本人確認書類
のみです。
ただし,人によってはスマホや財布が必要になるかもしれません。

テストセンターの場所によっては電車移動が必要になるかもしれず,その場合,遅延が発生することもあるため,試験当日は余裕を持って準備することが肝要です。
学科試験
テストセンターでの受験は他人を待たずにすぐ開始となり,本人確認書類のチェックが試験中に行われることはありません。
集団受検だと,真横にいた受検者が開始15分で「失格で構わないので退出しても構いませんか」と試験管に告げて退出していくこともあります。
FPの学科試験ですが,3級は40%程度の合格率で,2級ともなると15%程度です。
難しいテストですが,問題自体は60問を120分かけて解くということで余裕があり,知識があれば正解でき,逆に知らなければどんなに時間をかけても正解できないタイプの問題なので,制限時間を気にする必要はないでしょう。
実力通りの結果になります。
なお,FP3級の場合は,勘だったとしても前半の30問は2分の1の確率で正解でき,残りの30問は3分の1の確率で正解できるわけですから,問題を見ずに解いても4割は正解できるテストです。
自信を持って解ける問題が少し増えて,後半で明らかに違うと思える選択肢を消すことさえできれば,正解率はもっと高まります(例えば,3問ある選択肢のうち1つでも違うことがわかれば,正解する確率は2分の1になります)。
2級はすべて4択ですので,勘で答えると2割5分の得点しか期待できません。
なお,見直しのフェーズにおいては,1つでも間違いが見つかれば良しとしてください。
実技試験
実技試験だけを受けに来る人も結構いるので,学科試験とは別物と考えておくのが良さそうです。
3級は60分ですが問題数は20問となり,時間配分としては前半30分ちょっとで1周することができ,50分までにさらに2回の見直しが終わりました。
2級の試験時間は90分となり,私の場合,毎回30分くらいは見直しできる時間が残ります。
3級の実技で特に注意したいのは,適切なものまたは不適切なもののどちらを選ぶかという点です。
最初は問題文を見ずに丸かバツの判断をしていくと必ず丸かバツが1個しかついていない選択肢が出てくるわけですが,そこで初めて問題文を読み,1つとなった丸バツが問題文の適切・不適切と一致していることを確認することで,ケアレスミスの確率が減ります(以下は不適切な記述を選ぶ問題)↓
なお,CBT方式になったことにより,受験直後に得点状況を確認できるようになりました。
FP試験の結果発表
FP2・3級の合格点は「6割」と決まっていて(1級も同様),問題ごとの点数に違いもないため,学科では36/60点(1問1点)・実技では60/100点(3級は1問5点。ただし2級の配点は公表されません)に達しているかどうかを確認するようにしてください。
スタディングのFP3級を使った基礎固めの記事やスタディングFP2級講座の勉強法のところで語ったように,私は1つの教材だけで勉強してきましたが,3級は8割以上,2級は7割以上が取れていました。
この後,正式な合格発表日になったらマイページにアクセスして最終確認をします。
余談ですが,日本FP協会で3級に受かったときは「完全合格」という言葉が使われ,どちらか一方に合格した場合は「一部合格」と呼ばれますが,きんざいにはそのような区別はありません↓
FP協会で受験した場合,合格発表日には合格証書も発送され,翌日に型紙の入った大きめの封筒が自宅に届き,立派な合格証書が入っていました↓
中央に見えている結果通知書は,現在,スコアレポートに置き換わっています(つまり,発送されてくるのは合格証書のみとなります)。
きんざいの方は結果発表日から到着まで3日ほどかかり,HPを見ても特に発送日の記載は見られず,
まだ届かないのだろうか。もしかすると発送自体されないのだろうか。
などと不安な気持ちに駆られたものです(結局,無事に到着しました)。
いずれにせよ,この結果を受けて,数日後には受付を開始する上位の級に申し込んだり,AFPや1級といった民間資格の方をどうするのか考えるというのが通常の流れです。
1級を受検するためには1年以上の実務経験が必要ですし,民間資格は2年ごとに更新する必要がある(資格を維持するためにお金を払い続ける必要がある)ことに気を付けてください。
なお,以前,2000円程度の料金で交付してもらえたプラスチック製のFP技能士カードは2025年3月31日をもって発行終了となっています。
まとめ
以上,FP試験の2級と3級について,受験の申請から合格までの様子を一緒くたにしてまとめてきましたが,いかがだったでしょうか。
FP試験の申請においては時期や支払いに注意し,支払いから試験中,さらには合格発表日前後の様子まで,私の経験がお役に立てれば幸いです。
受検者層としては女性が想像以上に多く,年代は若い人から年配の方までと,様々な方がFP試験を受けています。
試験時間には余裕があるため,実力通りの力が発揮できるという点では安心できますが,いくら多くがマーク式であるとはいっても,特に2級は合格率が20%を切ることも多いので,決して簡単なテストではありません。
とはいえ,そもそも勝負にならないような人も受けているように思うので,過剰に恐れることはないです。
ちゃんとした教材で知識を付け,問題を解き,過去問を数年分やり,かつ,わからない内容はノートに書き出すなどして覚えようとする姿勢さえあれば,受かるチャンスは十分にあります。
とはいえ,3級に受からなければ2級を受けることはできないので(ユーキャンのような特別な教材を買って学べば飛び級は可能ですが),長い目でみてスケジュールを立てることが重要です。
普段からちょっとずつ進めて,試験直前のときだけ長時間集中して復習し直すようにすると,効率が良いでしょう。
逆に言えば,前半で結構頑張っても,直前期での復習を怠ってしまえば一気に窮地に立たされてしまうので,これから受検される方は,尻すぼみにならぬよう,後半にかけて特に頑張るようにしてください!
みなさまの合格を祈っております。
ありがとうございました。