前回の英語に続いて,今回は「スタディサプリを使ったMARCH国語の攻略計画」について考えてみます。
スタディサプリでは高校3年生であっても高1・高2の内容からやり直すことができますし,極端な話,小中学生向けの講座を取ることさえ可能ですからね。
自分がわかるレベルまで下げてから学び直すことで,どんな偏差値の生徒であっても,やる気になればいつからでもやり直せるところが大きな魅力だと思います。
公式サイト
とはいえ,国語は英語や数学に比べて,そこまで前に戻らなくても高1の講座から始めても内容についていけないことは少ないでしょう。
ここでは現代文・古文・漢文を高1講座から学び直す方法をまとめていきましょう!
スタディサプリの現代文とその学び方
まずはスタディサプリの現代文についてですが,全講座ともに小柴大輔先生が担当します。
高1・高2講座
スタディサプリの国語の講座ですが,高校1年生と2年生向けの講座はほぼ同一の内容です(これは英語や数学でも同じです)。
しかし国語においてはレベル分けが大きく分けて2つしかないので,全講座を視聴することがより簡単になっています。
現代文に解き方があるということを知らなかった方もいらっしゃることでしょう。
特にこれまで現代文を感覚でなんとなく解いてきた人にとっては目から鱗の講座になっています。
詳しい内容は以下の通りです↓↓
- 高1・高2ベーシックレベル現代文(8講義)
- 高1・高2現代文(14講義)
ベーシックレべルがより初心者向けの内容となります。
1講義あたりの時間は1時間弱。
なおベーシックレベルのテキストは121ページ,通常のものは172ページとなっていて,前者は講座数の割に特に充実していますね。
予習や復習の指示もテキストに書いてありますが,ベーシックは負担が少な目で,通常のものは別途問題集も紹介されていました。
どちらも毎回のように漢字テストがあったのも好印象ですね!
高3講座
高3講座もレベル分けは2つですが,高1・高2のものとはやや名前が異なります↓↓
- 高3スタンダードレベル現代文(24講義)
- 高3トップ&ハイレベル現代文(24講義)
前者は319ページ,後者は276ページあり,どちらも予習が必須です。
どのように問題を解くのかだけでなく,どのように予復習すればよいのか,しっかりとした方法論があります(何分かけて予習するかなども,プラン分けされています)。
とはいえ,高1・高2講座を取った方は同じ方法論を引きつぐのでご心配なく!
全学年共通
高1・高2・高3講座という全学年共通の講座もあり,入試改革で新しく求められる能力である「読解力」や「表現力」に対応した講義も最近追加になりました↓↓
- 高1・高2・高3現代文<重要語句・知識編>(全3講義)
- 高1・高2・高3現代文<読解力・表現力養成編>(全6講義)
テキストは前者が150ページ,後者も129ページあり,どちらも実力の底上げに役立ちます。
就活にも役立つ一般教養(左)や,共通テストをもとにした記述対策(右)は教材自体が貴重です↓↓
MARCH現代文の勉強法
MARCHを受験する方は,高3のトップ&ハイレベル現代文以外の全講座を取りましょう。
それで計55時間です。
国語は復習する際も,同じ問題を解かずに別の問題を解くように指導されますので,一気に講義を全部観るというよりも,毎週決まった量に取り組むことを第一に,問題慣れする目的で使いましょう!
全学年共通のところにあった<重要語句・知識編>の講座は,わずか3講義の授業時間内でテキスト内容をすべて覚えることは到底不可能なので,このテキストは長い時間をかけて読み込むことになります。
できればテキストを購入してしまってください。
なお,講座自体は3~4ヶ月もあればすべて観ることが可能です。
この講座群で現代文の基礎を固め,あとは志望校対策講座で問題演習するだけでMARCHに合格できる実力に達します。
現代文は古文・漢文に比べて,対策が疎かになってしまう受験生が多いですから,他の科目で忙しいときも,やるだけましだと考えて取り組んでください。
スタディサプリの古文とその学び方
ここからはやればやるだけ伸びると噂の古典(古文と漢文)についてです。
なお,どちらも担当するのは岡本梨奈先生。
まずは古文の方からみていきましょう!
高1・高2講座
まったく古文の勉強をしていない人でもOKです。
存在する講座は全部で4種類↓↓
- 高1・高2ベーシックレベル古文<文法編>(全24講義)
- 高1・高2ベーシックレベル古文<読解編>(全20講義)
- 高1・高2古文<文法編>(全12講義)
- 高1・高2古文<読解編>(全12講義)
文法編では文法と単語を扱い,読解ルールと一般常識は読解編で扱いますので,この順番で受講してください。
MARCHレベルであればベーシックレベルのみでOKです。
ベーシックレベルの方が説明が丁寧なため,講義数やテキストの分量が多くなっています。
ベーシックレベルはそれぞれ387ページと243ページで,通常講座は187ページと145ページです。
高3講座
こちらの通常講座は高1・高2講座とほぼ同一(問題は異なるが説明内容は同じ)ですので,実質3講座が存在します↓↓
- 高3スタンダードレベル古文<読解編>(全10講義)
- 高3トップ&ハイレベル古文<読解編>(全12講義)
- 高3古文<和歌・文学史編>(全8講義)
国公立志望でなければ,高3スタンダードレベル古文<読解編>だけ取ればOKです。
MARCH古文の勉強法
高1・高2のベーシックレベル講座2つと高3スタンダードレベル古文<読解編>の全54講義を受講してください。
毎日頑張れば2ヶ月で終えられる計算になります。
現代文もあるので大変ですが,どちらもバランスよく学習していきたいですね。
なお,漢文は古文を学び終えてからの方が学習効率が高いので,まずは古文から始めましょう!
スタディサプリの漢文とその学び方
さぁ,漢文をやればスタディサプリの国語講座は全部です!
とはいえMARCHの学部によっては国語で漢文が出題されないところもありますから,しっかり確認してくださいね。
漢文は講座数が少なく取り組みやすいところが救いです。
高1・高2講座
基本的に1講座のみになります↓↓
- 高1・高2ベーシックレベル漢文(全23講義)
知識ゼロから始められて,テキストは296ページあります。
高3講座
高3講座は,国公立2次試験対策としての講座が1つ↓↓
- 高3トップ&ハイレベル漢文
テキストは167ページで,漢文常識や文学史も出てきます。
全学年共通
全学年共通の講座は以下の1講義のみです↓↓
- 高1・高2・高3漢文(全10講義)
167ページのテキストで,基礎知識がなくても始められます。
MARCH漢文の勉強法
実質,古文の文法編も取る必要があるのですが,それを無視して純粋に漢文の講座だけで考えると,高1・高2講座のベーシックレベル漢文(全23講義)を1ヶ月かけて学べばOKです。
志望校対策講座
さて,以上の講座で基礎知識を身に付けて演習を積んだら,志望校対策講座を受講しましょう!
- 関東難関私大 現代文対策講座(全5講義)
- 関東難関私大 古文対策講座(全5講義)
これで過去問を解いてみて,足りないようなら,単元別の演習問題を追加してください。
同じ授業を同じペースで受講したとしても,定着度は人によって異なります。
MARCH受験生の偏差値の推移なども参考に,何かをやり遂げた後は,模試や過去問で現在の立ち位置について確認することが必要です。
MARCH国語攻略に必要な時間数
これまでに紹介したスタディサプリの国語の講座数から,MARCH国語の対策に必要な時間数をまとめました↓↓
- 現代文で55時間
- 古文で54時間
- 漢文で23時間
- 志望校対策で10時間
もちろん他の科目との兼ね合いもあるので,スムーズにスケジュールどおり進まないとは思いますが,理論上は全部で142時間となります。
1日に2時間程度国語に時間を避けるようであれば,3ヶ月あれば国語の基礎部分は確立でき,あとは2週間程度の実践演習さえ行えば,ある程度合格のめどが立つ計算です。
もちろん,さらに国語を得意にしようと思ったら,別に問題集を追加したり,国公立向けの勉強をしたりすることも考えられます。
とはいえ,他の科目との兼ね合いもあるので,くれぐれも弱点部分から克服していくようにして下さいね。
英数の勉強法については以下の記事でまとめています↓↓
最後に一つだけ,勉強していくうえで注意しなくてはいけないことがあります。
それは「わかるとできるは別物」だということです。
スタディサプリの講義を受けて「わかった」ことを,実際の入試問題が「解ける」ようにするには,各自が,習ったことを自分のものにするまで練習する必要があります。
わかっただけで満足し,できる状態にまで至らないことのないよう,気持ち復習は念入りにしていきましょう!
まだ,スタディサプリを使ったことがない方は,国語だけでも学んでみてください↓↓
最後までお読みいただきありがとうございました。