簿記検定を受験するにあたって,仕訳をなんとなく解いていたり,「どうしてそういった仕訳をすることになるのか」といった理屈抜きで丸暗記しているようでは,短期間で3級に受かったり,ましては「まったく受かる気がしない」と形容される日商簿記2級の合格はおぼつかないでしょう。
実際に私が0から始めて2週間の勉強で3級に合格したときも,オンライン教育で効率的に学んでギリギリでした↓
速いスピードで学ぶとその分忘れるスピードも速く,それから数ヶ月が経って,学んだこともほとんど忘れてしまいましたが,欲張って「日商簿記2級の試験にも合格したい!」と思ってしまう自分がいました。
ですが,今再び簿記を勉強することで過去の記憶は呼び起こされるでしょうから,これはきっと良い傾向です。
さてそれで試験日をいつにするかですが,もちろんいくつかの試験を見送って長期間かけて学んでから受けることもできますが,こういった資格勉強というものは,「やろうかなぁ。」と思ったが吉日。
とにかくまずは申し込んで,お金を払ってしまって,残り時間を逆算して,その日までにできる限りのことをするのがポイントです。
具体的には2ヶ月でした。
そんなわけで,今回の記事では,大学生に人気の資格である日商簿記2級を短期間で取得するための具体的な計画について考えてみることにしましょう。
勉強をしていなくてもまずは申し込もう!
まずは商工会議所のHPを訪れますが,申し込み受付中であれば,わかるところにその文面が出ているはずです。
「企業が求める資格第1位」に日商簿記2級が選出されているのは,頑張れば誰でも受かるからでしょう。
いくら売り手市場になったとはいえど,就職時に資格というものが有利に働くのはほぼ間違いないですし,少なくとも取っていてマイナスになることはありません。
なお簿記検定の試験日から2ヶ月前くらいから,上のHPから申し込みが可能になるので,私のように2ヶ月前からから本腰を入れて(というか焦って)勉強を始める人は,結構多いのではないでしょうか。
試験日は「6月・11月・2月」にあるので,申し込みが開始される月はそれぞれ,「4月・9月・12月」くらいになります。
インターネット申し込みが他の申し込み方法よりいくつかの点で便利ですので,そちらで申し込むようにしてください↓
勉強はまったくしていなくても構いません(とはいえ,2級に受かるだけの地頭は持っていてください)。
とりあえず申し込んでしまうことで,自分の希望する会場で受験できる確率が高まりますし,そうすることで,早い段階から「勉強しよう」と気持ちになっておくことが重要です。
簿記2級の勉強計画を立てよう!
さて,そうしたら,簿記2級までの日数をざっくり数えましょう。
例えば,私が申し込んだのは9月18日ですので,試験日の11月18日までちょうど2ヶ月ありましたので,それを元に説明していきますが,試験まで残り1ヶ月しかない方は,以下の話を大体2倍増しで考えてください。
試験日までにやるべきことは単純で,
- 商業簿記と工業簿記の2級の内容を理解する
- 実際の問題が早く解けるようになる
という2つだけです。
とはいえ,どちらも大事なトレーニングで,講義動画や市販の参考書は1つ目にあたり,予想問題集を解くのは後者にあたります。
特に2つ目の方が時間がかかって辛いですが,それを怠って受ける本番の方が精神的に辛いですので,そうならないように頑張りましょう。
やるべきページ数を60で割って,大体1日でどのくらい進めればいいのか考えますが,「1日〇章進める」などとは決めないことです。
というのも,1章あたりのページ数や難易度が章ごとに異なっている場合もありますので,「○日かけて×ページ進める」ように目標を設定し,遅れは休日などを利用して必ず取り戻すことを心がけましょう。
一般的に,「独学で勉強する場合に比べ,他人に習ったときの学習効果は2倍になる」ということで,これを利用しない手はありません。
わかりやすい講義動画を使って学ぶ場合,以下のいずれかを利用してください↓
おすすめの講座
上にあるサービスほど利用料金は安いのですが,学習効果は下に行くほど高まります。
特に,スタディングは1級講座にも対応し,今後さらに上を目指す場合は重宝するでしょう。
逆に,学生が簿記を学ぶ場合はスタディサプリだと,他教科も同一料金で学べて便利です。
2ヶ月間での簿記勉強法
日商簿記2級の勉強法ですが,教材が違っても勉強する内容にほとんど差はありませんが,動画を観るというのはとにかくわかりやすいのでおすすめです。
やる気が低い時期は特に,動画だけでもどんどん観てしまうのが良いでしょう。
もっとも,最新の傾向に対応していないサービスであったり,中古で買ったような過去の参考書ではダメです。
なお,講義動画があるものについては,例えば「商業22講義と工業16講義」のように分かれているのが一般的で,商業簿記と工業簿記を互い違いに観ていく方が,メリハリがついて飽きずに済みますし,商業⇔工業と頭を切り替える練習にもなるのでおすすめします。
一応,講義で扱う例題程度であれば,おそらくすぐに解くと思うのですが,別に問題集があるような場合ですと「後でまとまった時間にやればいいや」となりがちです。
しかしそれは大きな罠であり,気が付くと,やらなかった問題集だけがどんどん溜まっていってしまうことになります。
その理由としては,動画を観るだけなら楽ですが,問題集を用いて復習することは圧倒的に地味で大変だからです。
講義内容すら忘れてしまった段階で解こうと思っても,1時間で1問しか進まないこともざらにあります。
そんなときは,まずは解答をみてしまい,その答えにどうしてなるのかを後付けで説明するようにしてみてください。
答えをみても分からない問題があったらどうするかですか?
それは今のあなたには解けないレベルの問題ですので,その場は無視して先に進み,一通り学び終えてから新たな気持ちでやり直してみてください。
一応でもなんでもすべて学び終えると,なんとなくわかってくることもあるということです。
前半1ヶ月の過ごし方
まずは前半の1ヶ月で動画を全部観てしまいましょう(これだけでよいとは言ってません)。
例えば40時間程度の動画が用意されていれば,「平日は1つ,土日は2つ」観るように決めると,1ヶ月で全部を観ることができます。
なお,アカウンタンツライブラリーやスタディサプリでは別冊のテキストがついていないので,自宅のプリンターで全部印刷してください。
もっとも,色ペンで重要事項に線を引く程度の作業しかしないのであれば,PDFを開きながら,右上にあるマーカーペンで色付けすることができますし,コメントも残せます↓
私の場合は,テキストのPDFファイルをPCで開き,動画はiPad(またはスマホ)で開くという二刀流でやっていました。
他に工夫できることとして,どういうところに注意するのが良さそうか,自分が肌で感じたことを,紙(印刷用紙で十分)に残しておくと良いと思います。
例えば,
- この章は3級からやり直し
- 返品・値引・割戻・割引の処理は「割引」だけが特殊
- 5ページの表だけ覚えておこう
などといったものです。
ポイントは,「問題集の問題を解けるようになるためにどう考えるべきか」を強く意識することでしょう。
上のように書いておくと,授業を受けたときの様子を思い出しやすくなるので,記憶に残りやすいように感じています。
見終わったその日の残り時間は,問題集で演習しましょう↓
ちなみに試験の1ヶ月前までは,規則正しく着実に勉強を進めることがとにかく大事です。
演習の時間がほとんど取れない方や寝落ちしてしまうといった方には,先述したような「解答をすぐにみてしまう作戦」をおすすめします↓
答えを確認するだけでも意味がありますが,答えの出し方だけでも全部の問題について学んだ(全部の問題に目を通した)という事実があるだけで,翌日になって「また今日も頑張ろう!」という気持ちに繋がるのが興味深いです。
逆に,真面目に演習問題を解く勉強スタイルでやっている人が,翌日に大量の演習問題を残してしまったような場合だと,それを次の日に全部やるのが苦痛で勉強ペースが維持できなくなる恐れがあります。
特にこれまで,毎日勉強をすることに慣れてこなかった人は,そういった苦痛に耐えられず止めてしまうことが多いので,完璧主義は止めて,何とか1ヶ月続けてみてください。
最悪,途中で寝落ちしたら,演習問題はもうそれまででやめてしまって,翌日は次の動画から始めてみても良いではないですか。
こういう適当さが完璧主義の方には欠けています。
後半1ヶ月の過ごし方
ここまでで,日商簿記2級の範囲は一応理解できたと思いますので,試験までの残り1ヶ月は実際のテストにおける得点力を上げなければなりません。
目標の第1段階は「正解できること」,そして第2段階は「早く解けること」です。
まずは予想問題を解いてみましょう。
先述した教育サービスであれば予想問題も複数回分は収録されているので,何回かやって,今の自分の実力と本番までの残りの距離を測りましょう。
点数が低いときは大いに焦って必死になってください。
いわゆる定期試験前の馬力に通じます。
この時に間違えてしまった問題は,テキストの該当部分を読みこんで,全問完璧になるまで理解してください。
特に時間がない人は,予想問題で間違った問題の解答方法を誰かに説明できるようになるまでテキストを読み直し,そこの部分の類題だけを別の問題集で解き直すだけでも結果は期待以上のものになるはずです。
とはいえ,合格に近づくためにはやはり問題集(予想問題集含む)を最初から全部解きなおすのが最善でしょう。
できた問題を含めてやり直すことには,また違う意味があります。
それがスピードアップの効果です。
同じ問題に正解した場合でも,ある人は5分,もう片方の人は10分かかってしまっていることを見落としていませんか。
早く解ける分,他の問題を考える時間が生まれ,計算の見直しなどにも使えて,得点は間接的に高くなるのです。
ところで,最初からやり直すからといってテキストまでも最初から読み直す時間は,2ヶ月勉強法には存在しません。
問題集でつまづいた箇所だけ辞書的に調べる使い方で十分です。
この時期はとにかく問題集を解くことに専念してください。
商業と工業合わせて,全部で27章ありますが,この時期は試験日が近づいているので,焦って必死になれる時期だと思います。
負担の軽い工業簿記からやってもいいですし,工業と商業を交互にやってもいいですが,「1日2章ずつやる」などと決めたら,終わるまでは眠らないくらいの意気込みが大切です。
さすがに試験が近くなってくると,より集中できるように変わってくるでしょう。
勉強のテクニックとしては,このとき間違えた問題には必ずチェックを入れておくことが重要で,3回目の復習は,このバツの問題だけをやり直すことで時間の短縮につながります。
試験の1週間前は,仕訳レジュメだったり,残していた予想問題集を解いてみたり,気になるところだけ読み込んで過ごしましょう。
この時期の気構えは,「わからなかった問題は,その場で完璧にする」ということです。
「2度と解くことのない問題で,しかもこれが試験に出るはずだ」と自分に言い聞かせながら,集中して覚えてください。
まとめ
以上,日商簿記2級を2ヶ月間の勉強で受かるための学習計画について,後半はオンライン教育サービスにある,「講義動画・テキスト・予想問題集・問題集」を,前半と後半の1ヶ月でどのように使うべきかについて解説してきました。
ここで今回の記事の要点についてまとめると,以下のようになります↓
- 申し込みの段階で最大2ヶ月勉強できる
- 他人に習うと,独学の2倍の効率が期待できる
- 前半の1ヶ月は慣らし期間。継続第一を心がける
- 後半の1ヶ月は,前半2週間で問題集,後半で苦手問題を解く
- 最後の1週間は予想問題の残りや仕訳問題などをやる
オンライン教育サービスを利用すると,「工業簿記の方が商業簿記よりも点数が取りやすい」などと言った,王道の得点パターンについても授業内で言及されます。
テキスト内にも,「日商簿記2級の出題傾向と対策」があったりするものもありますし,オンラインの魅力は更新にありますから,いつでも最新の傾向に沿った内容で学習できます。
オンライン教育の恩恵を大いに受け取って,21世紀に生きる我々に相応しい態度で,社会や自分の中に存在する様々な壁を越えていきましょう!
なお,上で紹介したオンライン教育サービスを実際に使ったレビュー記事もあります↓
最後までお読みいただきありがとうございました!