さて,今回は前回の英語のMARCH過去問分析に引き続き,国語の過去問を採点してみましょう!
最初に断った通り,勉強計画を立てる前に過去問を解く際は,時間を無制限に設定し,現時点での実力でどこまで取れるのかを知る目的で行います↓↓
過去問の正答率からみる現代文と古典の違い
同じ「国語」という枠組みになっていますが,現代文と古典(古文・漢文)はやはり別物だというのが率直な感想です。
まずは,アーサーが立教大学の国語を解いたときの結果を見てください↓↓
- 現代文:30問中21問正解
- 古典(漢文除く):13問中4問正解
国語全般が苦手という人もいますが,我々はやはり日本語のネイティブなわけです。
時間を無制限にして過去問を解くことが許されるのであれば,現代文は何度も読み返すことで確実に正答率が高くなっていきます。
そういった意味では,受験勉強を始めたばかりの初期段階においては,古典と比べて現代文の正答率の方が高く出てくるのが普通です。
アーサーもそうですが,模擬試験において現代文の点数が低くなってしまう原因の最たるものは,時間が迫ってきて焦ってしまうことであり,次点として,現代文の解き方が今一つ自分の中でまだ確立していないということになるでしょう。
それに対して,古典はどうでしょうか。
まるで英語の文法や単語問題であるかのように,知らない単語の意味が時間をかけたらわかってくるようなことはありませんし,勉強が進んでいない段階においては,敬語や助動詞なども満足に見抜けないでしょうから,誰が何をしたのか把握できないことは多々あります。
ですが,古典の文章をすべて現代語に訳せてしまえばあとは現代文の問題と同じになるわけで,それは裏を返せば,勉強を積み重ねた分だけ成績が伸びていく教科であることに他なりません。
MARCHに合格した人の合格体験記を読んでみても,「現代文の対策をしました!」と言う人よりも,「古典が苦手だったので,古典文法から勉強を始めました!」と語る先輩の方が多いです。
もちろん,自分にその理論が当てはまるかどうかは,やはり鵜呑みにせずにしっかりと考えてみるべきですが,最初のアーサーの正答率を見てみると,やっぱり古典に注力するのが正解だと思わざるを得ません。
時間が限られている以上,伸びやすいものを中心にやるのが基本で,逆に現代文が満足に取れないようであれば,古典を頑張っても得点が上がってこないでしょう。
最悪,古典の日本語訳を傍に置いて問題を解いてみてください。
現代文に難があればそれでも解けないはずで,この場合は読む力が足りていないので,現代文から始めるべきでしょう。
文章が正しく読めるようになることで,英語や社会などの得点も上がってくるのが面白いところです。
コメントから考える現代文と古典の対策とは
なお,アーサーには国語を解いてもらっている間,答案に感想を残すよう指示してあります。
試験後に確認すると,以下のようなコメントが残っていました↓↓
- 「どうやって解くのかわかんない」
- 「なんとなくでしか答えられない」
- 「古典単語はどこかで見た単語ばかりだ」
- 「掛詞だけはわかる,わかるぞ!」
これらのコメントは何も特殊なものではありません(最後の1つは除きますが)。
現代文はどんなにできる人であっても,これまでに解き方を習った人は意外に少なく,自分の才能でなんとなく解けてきてしまった人が多いのではないでしょうか。
そういう人は,現代文の解き方を1から学んでみるだけで,だいぶ成績が変わるものです。
少なくとも,安定感は増してくるでしょう。
英語と違って,ただ文章を読んで,教わった通りに実践すればいいわけですから。
定評ある教材を使ってひと通り学んでから,改めて過去問を解いてみてください。
その出来を見てから次の手(苦手な分野に特化する,語彙力を増やすなど)を考えるのでも全然遅くありません。
一方で古典に関しては,やはり英語と同じように,現代に生きる自分からすれば異国の言葉とほぼ同じわけです。
単語もまるで,英語とカタカナ語の関係のように,全然意味が違ったりします(例えば,ルームランナー=treadmill,mansion=豪華なお屋敷)。
余談ですが,「古文単語にSVOCをふって,まるで英語の5文型の感覚で読むことで,文章の意味がすらすらわかるようになった」という高校生も身近にいたくらいです。
古典であれば,独特の単語や文法,さらには助動詞や主語の把握の仕方など,勉強分野が色々な点で英語に似ていますからね。
といったわけで,英語は中学英語から勉強するのが一番の近道であるように,特に古典を苦手とする人は,基礎の基礎からやり始めてほしいと思います。
「古文→漢文」の流れで始めるMARCH攻略!
さて,当サイトで基本教材としておすすめしている「スタディサプリ」で古典の勉強を始めようと思った際に,高校1年生の古典から始めようとすると面白いことに気づきます。
まずは古文ですが,高1の文法講座は高2のものと全く同じ内容です。
さらには高3の古文文法講座の説明にも,以下のような記述があります(最後の※に注目してください)↓↓
どうですか。
先ほど英語の文法と似ていると言いましたが,実際比べてみれば,古文で学ぶべき文法ルールの数はそこまで多くないということは救いとなりませんか。
しかもですよ。
漢文の方の文法講座の説明欄には,以下のような説明まで付けられているわけです↓↓
漢文の文法事項も,古文と同様に学年による区別はありませんし,さらに古文の文法知識を漢文にも応用できるわけですから,「古文文法→漢文文法」という流れが,動画説明を見ただけからもわかってしまいます。
とにかくこんなにも簡単に古典を学べてしまうのですから,早く仕上げてしまいたい気持ちになってきませんか。
国語の過去問を分析してみて
優れた教え手というのは,受験生をやる気にさせるためのありとあらゆる技を持っています。
定評ある教材からは,先に見た講座紹介の文面一つとってもそうですが,そういった言葉の力をひしひしと感じることができるでしょう。
懐疑的になるのも大切ですが,特に最初の一歩を踏み出す時は大いに乗せられてしまって構いません。
ノリに任せて一気にやってしまいましょう!
次回の記事では,数学の過去問結果について分析してみようと思います。
興味のある方は続けてお読みください↓↓