今回からスタディサプリを使ってMARCHに合格するための勉強方法について,いくつか整理してみようと思います。
手始めに「スタディサプリの英語講座」のどの講座をどのように使っていけばよいのかについて見ていきましょう!
スタディサプリの高校英語講座の種類
スタディサプリを高校生が用いる場合,基本的には通年講座を使っていくことになります。
その他に,季節演習や対策講座も存在しますが,これは通年講座で実力が付いてから使うものですし,他の問題集や過去問集の方が質が高いので,重要度は劣ることに注意してください。
なお,通年講座は学年ごとに3種類が用意されているかと思いきや,高1講座と高2講座は同一内容ですから,実質2種類です。
とはいえ,同じタイトルの講座でもレベルが複数設定されていて内容が異なっていることも多いため,利用できる講座数は決して少なくありません。
以下で,これら講座についてより詳しく見ていくことにします。
以下で講座名を紹介する際,全講座にわたる「高1・高2・高3英語超入門」や「新版・英語音声付き」などの表記は省略しました。
高1・高2の通年講座
全講座
ベーシックレベル英語,高1・高2スタンダードレベル英語<文法・読解編>と<長文編>,高1・高2ハイレベル英語<文法編>と<読解編>,トップレベル英語<文法編>と<読解編>,トップ&ハイレベル英語<長文編>,高1・高2英語<英単語入門編>,中学総復習英語
スタディサプリ英語は,高1・高2講座内でもいくつもあるように見えますが,難易度が異なるだけだったり,中には中学内容の復習を目的とする講座や数個の講義しか含まれない講座も存在します。
といったわけで,「たくさん講座があって大変そうだな」と思った方は安心してください。
なお,難易度に関してですが,スタサプの英語講座は「トップ・ハイ・スタンダード・ベーシック」の4つの呼び名で区別されますが,トップ&ハイレベルのように2つが合体した講座もあります。
各レベルの目安としては,
- トップ=超難関レベル(偏差値65)
- ハイ=難関レベル(偏差値60)
- スタンダード=標準レベル(偏差値55)
- ベーシック=英語の文法知識が無い人
といったイメージです。
現時点での実力より5くらい上までなら受講可能だと思っておいてください。
また,講義数や扱う内容としては,
トップ=文法24講義,読解24講義,長文10講義(ハイと共通)
ハイ=文法24講義,読解24講義,長文10講義(トップと共通)
スタンダード=文法と読解合わせて72講義,長文10講義
ベーシック=文法のみの184講義
のようになり,英単語講座(3講義)や中学総復習講座(10講義)はベーシックレベルに含めて考えてしまって構いません。
ちなみに,講義数が例えばベーシックレベルとトップレベルの文法で7倍以上異なっていますが,1つの講義を視聴するのにかかる時間が前者は1時間以上であるのに対し後者は20分程度なので,トータルすると同じくらいです。
どのレベルにおいても,すべての講座を視聴するのに毎日1時間を費やしたとして1~2ヶ月みておけばよいことになります。
ダウンロードできるテキストはどれも数百ページに及んでいますが,ベーシックレベル英語のものは何と729ページもありました。
さすがに印刷では対応できないので購入することをおすすめします↓
おまけのように思えた中学総復習英語ですら183ページと中々の分量です。
高3の通年講座
全講座
高3スタンダードレベル英語<文法編>と<読解編>と<和文英訳編>と<自由英作文編>,高3スタンダードレベル英語リーディング<長文演習編>と<英文解釈編>,高3ハイレベル英語<文法編>と<読解編>,高3ハイレベル英語リーディング<英文解釈編>と<長文演習編>,高3トップレベル英語<文法編>と<読解編>,高3トップレベル英語リーディング<長文演習編>と<英文解釈編>,高3トップ&ハイレベル英語<英作文編>,高3ハイ&スタンダードレベル英語<英単語補充編>
高3の通年講座ですが,上でみた高1・高2講座と同じ内容のものはありません。
レベル設定は先のものと同じですが,ベーシックレベルの講座はなくなっています。
また,より扱うテーマが細分化されており,英文解釈や長文演習に加え英作文編も追加されました。
扱う内容をレベル別にまとめてみると,以下の通りです↓
トップ=文法24講義,読解24講義,英文解釈8講義,長文演習8講義,英作文7講義(ハイと共通)
ハイ:文法24講義,読解24講義,英文解釈8講義,長文演習8講義,英作文7講義(トップと共通),英単語3講義(スタンダードと共通)
スタンダード:文法24講義,読解24講義,英文解釈8講義,長文演習8講義,英単語3講義(ハイと共通)
講義の長さに関しては,高3講座は1講義1時間程度なので,こちらも1~2ヶ月で1つのレベルを見終えることができます。
文法のテキストは高1・高2講座よりもさらに分厚くなる傾向にあり,体感的には200ページくらい多いです。
その他講座
高3講座には上述した通年講座に加えて,共通テスト対策講座と志望校対策講座,季節演習講座の3種類があります(総合型選抜対策講座もありますが今回は省略します)。
共通テスト対策講座は2020年の秋以降にリリースされ,通常のものの他,直前対策講座に分かれますが,英語は両者ともテスト形式に沿った2講座です↓
共通テスト対策講座=リーディング7講義とリスニング6講義
共通テスト直前対策講座=リーディング12講義とリスニング8講義
一方,志望校対策講座の中で,MARCH受験に利用できるものは,「関東難関私大英語対策講座(全7講義)」となります。
その他,「季節演習講座」という名前のものが用意されていますが,登場した背景や利用すべきタイミングなどに関してはスタディサプリの季節演習講座!使い方や魅力についてをお読みください↓
夏期=スタンダード&ハイレベル英語<文法編>,トップ&ハイレベル英語<文法編>,スタンダードレベル英語<長文編>,難関国公立大英語,難関私立大英語
秋期=難関国公立大英語,私立大英語,難関私立大英語,最難関私立大英語<読解編>
冬期=国公立大英語<文法編>と<読解編>,私立大英語<文法編>と<読解編>,関東難関私立大英語<文法編>と<読解編>,関西難関私立大英語<文法編>と<読解編>,難関国公立大英語<文法編>と<読解編>,最難関私立大英語<文法編>と<読解編>
講義数はどれも2~5講義です。
MARCH対策としてスタサプを使うときのプラン
MARCHの英語過去問の出来によって,視聴すべき講座は異なりますが,一つも漏れなく順番立てて学ぶ場合から最短のものまで,全部で4つのプランが考えられます。
なお,季節演習講座ですが,夏期のものはそれまでの内容を復習することが主な目的で,秋以降は過去問や参考書で代用できるので,志望校対策講座なども含めて,ひとまずのところは通年講座を終えることを優先してください。
ここでは私が独自で考えたMARCH用のものを紹介しますが,併用できる参考書だったり高3の4月から開始するときの推奨プランだったりはスタサプ公式の大学受験学習プラン!紹介されている参考書はが詳しいです。
プラン1
最長となるプラン1ですが,
- 中学総復習英語
- ベーシックレベル英語
- 高1・高2スタンダードレベル英語
- 高1・高2ハイレベル英語
- 高3スタンダードレベル英語
- 高3ハイレベル英語
の順で学んでいくことになります(文法編や読解編など,必要なものはすべてやるようにします)。
中学内容から始めて,高1~高3内容まで一気に駆け上がるプランとなり,毎日2時間ずつこなしても4~6ヶ月くらいはかかりますから,「これだと少し時間がかかりすぎだ」と思う方は,残り3つのプランを検討してください。
とはいえ,MARCHに合格するための勉強量としてはこれで最低限です。
プラン2
中学英語が少し怪しい程度であれば,プラン1の最初の2つを省略して,
- 高1・高2スタンダードレベル英語
- 高1・高2ハイレベル英語
- 高3スタンダードレベル英語
- 高3ハイレベル英語
の順で学ぶことができます。
基本的にはこのプランを選択する方が一番多くなるでしょう。
高1・高2内容が簡単だと感じた場合,再生速度を倍速にして視聴するのもおすすめです。
もちろん,この後で問題演習や過去問をやることもお忘れなく。
プラン3
中学英語はばっちりだけど,高校英語は基礎からしっかりやり直す必要がある人に限りますが,さらにプラン2のスタンダードレベルを省略し,
- 高1・高2ハイレベル英語
- 高3スタンダードレベル英語
- 高3ハイレベル英語
の順番で学ぶプランになります。
高校受験までは頑張ったけれど,そこで燃え尽きてしまったような方,英検3級は取得できているような方におすすめのプランです。
プラン4
中学英語はばっちりで,高校英語もなんとか授業についていけている人は,
- 高1・高2トップレベル英語
- 高3ハイレベル英語
の2講座のみで学びましょう。
情報量が少なくなってしまう関係で,高1・高2英語はトップを受講するように工夫しています。
これは最短のプランとなり,計132講義は約2ヶ月で終わるでしょう。
平日は1日に2講義を観るのが限度だと思いますが,休日に多めに行ったり,倍速再生機能を使うなどして高速化を図ることができます。
MARCHに合格するためには,英語が普通にできるだけでは不十分で,得意レベルにまで達しておくべきであることは忘れないでおきましょう。
スタディサプリ英語講座の復習方法
通年講座を1通り終えたら,テキストを使って復習をします。
おそらく4周くらいはすることになりますが,動画を観返さずに済むことや,回数を重ねるほどに学ぶ速度が早くなることなどを考慮すると,1周目にかかったのと同じくらいの期間で終えるように計画してください。
つまり,先の長さの2倍程度になる計算です。
そして,そこまで終えた状態でいよいよMARCHの英語過去問を時間無制限で解いてみますが,合格点(7割くらい)が取れたかどうか確認してください。
その結果によって,その後の勉強内容が変わってきます。
無事に合格点に達した場合
おめでとうございます。
あなたは素直に成績が伸びるタイプなので,合格点が取れるようになったことをまずは喜びましょう。
これまではインプットに費やした日々だったので,これからはアウトプット重視で制限時間内での答案作成能力を磨いていってください。
共通テスト対策の各種講座や関東難関私大英語対策講座を受講し終えた後は,MARCHかそれ以上のレベルの私立大の過去問を,時間を測ってとにかく解きまくり,時間内に合格点が取れるように練習します。
模試でも偏差値60近くが出ると思いますが,他の科目で弱点があればそちらの勉強を重視してください。
合格点に達しなかった場合
残念ですが,あなたは理解に時間がかかるタイプです。
自分の弱点がリーディングにあるのか,文法にあるのか,はたまたそれ以外なのかを把握し,弱点部分と思われる範囲から市販の問題集を使って対策していきます。
なお,このときやった問題集も5回は繰り返すようにしてください。
このときどのような参考書を使うかですが,基本的には学校で使っている参考書で構いません。
とはいえ,MARCH合格者が毎年あまり出ないような高校の場合は,難しめのものを買ってください。
その際のおすすめについては,MARCHの英語勉強におすすめの参考書にまとめています。
まとめ
以上,スタディサプリの高校・大学受験講座に存在する英語講座の詳細と,MARCHに合格するための学習プランについて,通年講座を使うものを4つほど紹介してきました。
同じ教材を5回も繰り返すという経験は,実はほとんどの人が経験していないもので,大体が2回,多くてもせいぜい3回程度ではないでしょうか。
ですが,一部の天才を除き,実際は5回くらいは復習しないと自分のモノにはならないのです。
なお,復習するタイミングとしては1日後,1週間後,1ヶ月後といった具合に,「1の付く日に復習する」と覚えておくとわかりやすいですが,とにかく小まめに復習する必要があることは忘れないでください。
マーチの入試科目は英語だけではないので,他の科目とのバランスも考えながら,英語以外も勉強することを忘れないでください
やるべきことは沢山ありますが,スタサプの講義を見ること自体は楽しいのが救いでしょう。
その他科目の勉強法については以下の記事を参考にしてください↓